このパートでは、回答者の所属企業のプロフィールに触れてみたい。
●回答企業の業種
所属企業の業種区分については、総務省「日本標準産業分類」を参考にし、IBM iユーザーに製造業が多いことを踏まえて製造業を8業種に細分化した。また、建設、土木、鉱業を1つにするなど独自の区分を設定し、最終的に「20業種+その他」の業種区分とした。また所属企業が情報子会社の場合は、親会社の業種を回答してもらった。
回答は、20業種のすべてからあった。IBM iが幅広い業種で使われていることを示す結果である。
業種別では「商社・流通・卸売・小売」が24.7%で最多。ただし8業種に分けた製造業を合計すると44.3%となり、製造業が群を抜いている(図表1)。そのほかはいずれも5%未満で、製造業と商社・流通・卸売・小売業が突出して多い業種であることがわかる。
●回答企業の年間売上高
回答企業の年間売上高は、「100~500億円が最多で40.0%、2位は「1~50億円未満」(19.2%)、3位は「50~100億円未満」(15.8%)だった(図表2)。
●回答企業の従業員数
また従業員数は、1位「100~500名未満」(43. 1%)、2位「100名未満」(18.0%)、3位「500~1000名未満」(18.0%)の順だった。売上高「1000億円以上」(16.4%)、従業員数「5000名以上」(6.2%)の大企業もあるものの、IBM iユーザーの中心は中堅企業と言える(図表3)。
●回答者の年齢(年代)とシステム経験年数
回答者の属性に関しては、年齢(年代)とシステム部門の経験年数を尋ねた。年代は、
・29歳以下: 3.2%
・30~39歳:11.9%
・40~49歳:36.8%
・50~59歳:38.8%
・60歳以上: 9.4%
という結果で、40代と50代がほぼ同率で並び、49歳以下が全体の半数をやや超える(51.9%)。
システム部門の経験年数は、「0年」(非システム部門)から「44年」までの回答があった(記入式回答)。それを次の区分でまとめると、
・10年未満:14.2%
・10~19年:21.9%
・20~29年:37.4%
・30年以上:26.5%
となり、回答者の6割以上がシステム経験20年以上のベテランである。
●システム部門の要員数
システム部門の要員数は、「1~3名」と「4~9名」がそれぞれ約1/3ずつで、1位と2位を占めた。また、「30名以上」が10.5%ある一方、「専任はいない」企業も6.4%あった(図表4)。
●ベンダー/協力会社の常駐技術者数
ベンダー/協力会社の常駐技術者については、70.8%が「ベンダーの常駐要員はいない」との回答だった。常駐要員が「30名以上」いる企業(7.5%)は、売上高1000億円以上の製造業が大半で、製造業以外では、卸売、新聞、飲食サービス、情報通信サービスなどの業種から回答があった。これらのユーザーは自社のシステム部員も100名以上を擁している(図表5)。
・・・・・・・・
IBM iユーザー動向調査
・回答企業のプロフィール
・利用中のIBM iシステムの概要
・開発言語/ツールの利用状況
・5250画面・運用基盤の状況
・システム部門の課題・IBM iの今後