GxPは3月28日、IBM iのAPI開発者向け完全フリーフォームRPGコード生成ツール「X-Elevate」を日本市場で提供開始すると発表した。
GxPは、グロースエクスパートナーズの完全子会社であるジーアールソリューションズとグロース・インクの両社を吸収合併することで、2023年9月に新たにスタートした会社。IBM i分野では、プログラムの分析・可視化ソリューションである「X-Analysis」の国内総販売元として知られる。
X-Elevateは、IBM iユーザーが、Rest-API対応のサーバープログラムを高速開発することを目的に誕生した。
レガシーアプリケーションをAPIで活用することが狙いではなく、IBM i をオープンプラットフォームと捉え、Webシステム開発では標準の3層アーキテクチャや、最新のアプリケーション開発技法であるモジュラーモノリスによる開発・運用を完全フリーフォームRPGコード自動生成とそのモジュール化により実現する世界初のソリューションである。
カナダのFresche Solutions社が開発した製品で、GxPが国内独占販売権を有する。製品の日本語化はFresche Solutions社、GxPの両社が共同で実施した。
X-Elevateは以下のような特徴を備えている。
◎APIとWebサービスの作成
「X-Elevate」のテンプレートを使用することで、プログラマーは簡単にAPIやWebサービスを作成し、他のシステムと統合できる。
◎レスポンシブルなWebとモバイルアプリケーションの開発
X-Elevateを使用すると、レスポンシブルなWebとモバイルアプリケーションの開発が容易になる(例:ビュー層を開発するエンジニアがIBM i のサーバーAPIを作成できる)。サーバーAPIを利用するWebやモバイルなどのアプリケーションの開発では、IBM i 専用の開発ツールや手法を用いる必要がなくなり、幅広くオープンな選択が可能になる。
◎3層アーキテクチャでモジュラーモノリスなAPI開発
X-Elevateの最大の特徴として、3層アーキテクチャでAPIを開発できるフリーフォームRPGのコードジェネレーターが実装されている。またその3層のコードをコンパイルしたモジュールは、1つのRest-APIに対応したサーバープログラムとして運用できる(モジュラーモノリス)。
テンプレートでコード生成されるため、開発者はこれらの最新手法、アーキテクチャを詳細に理解していなくても開発が可能である。
◎次世代へのIBM i の継承とIBM i のオープンプラットフォーム活用
オープン系エンジニアにIBM i を継承してもらうきっかけとして活用できる。旧来的なAS/400の開発手法ではなく、オープン系の最新の開発手法を採用し、開発言語もJavaやC#に近いフリーフォームRPG(FF RPG)であるため、オープンプラットフォームとして次世代へIBM i を任せていくことができる。
◎アプリケーションの開発時間の短縮とコードの品質の向上
テンプレートでコードが生成されるため、高速開発を実現できコードの品質も均一性を保つことが可能である。
◎テンプレート拡張によるAPI開発以外への応用
テンプレートは拡張可能であり、API開発以外への応用が将来的に可能となる。
IBM i ではAPIの利用になり、マイクロサービスやモジュラーモノリスによる開発・運用が可能であるが、IBM i を長期にわたり使い続けているユーザーは従来の手法を継続するケースが多い。またオープン系の技術者はIBM iの知識が少ないため、IBM iをオープンプラットフォームとして活用しづらいという課題がある。
GxPでは、X-Elevateによりこうした課題を解決していきたいと考えている。
X-Elevate
https://x-elevate.jp/
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