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将来のPower製品にAIアクセラレータの組み込みを「開発意向表明」 ~IBM Z用Spyreアクセラレータを改良。IBM i分野でもAI活用基盤を拡充する方向へ

IBMは10月21日、将来のPower製品にIBM Spyre(スパイア)アクセラレータを組み込み、AIコンピューティング機能の追加提供を予定している、と開発意向表明を発表した。

「IBMは、将来のPower製品にIBM Spyreアクセラレータを組み込み、AIコンピューティング機能の追加提供を予定しています。IBM PowerプロセッサとIBM Spyreアクセラレータが連携することで、次世代インフラストラクチャが、ビジネスにおける要求の厳しいAIワークロードを拡張できるようになります」(開発意向表明文)

IBM Spyreアクセラレータは、IBM Z用のマイクロプロセッサ「IBM Telum」向けに開発されたAIアクセラレータ。今年8月のイベントHot Chips 2024では、次期IBM TelumⅡ用の新しいSpyreアクセラレータが発表された。

将来的にPower製品に組み込まれるSpyreアクセラレータがどのタイプになるのかは不明だが、IBM Telumとはアーキテクチャが異なるPowerプロセッサへTelum用のSpyreアクセラレータが改良されて適用されることは、2つの意味をもつと考えられる。

1つは、AI領域の拡張と開発が進むZ分野の資産をPower分野へ持ち込むベースが作られること、もう1つはPower分野におけるAI適用の範囲を広げることになる、という点である。

今夏のHot Chips 2024で発表されたSpyreアクセラレータは、1個のSpyreに32個の個別アクセラレータ・コアと256億個のトランジスタがあり、PCIeカードに搭載されている。PCIeカードはクラスタ化することが可能という。

IBM i分野ではRPG Code Assistantの開発が進められている。今回のSpyreアクセラレータのPower製品への組み込み表明は、IBM i分野においてもAI活用の基盤を拡充する方向へ進みつつあることを示している、と言えそうである。

Telum用のSpyreアクセラレータ
Telum用のSpyreアクセラレータ

[i Magazine・IS magazine]

 

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