ソルパックはシステム間連携ツールである「GoAnywhere」やセキュリティ製品である「Enforcive」、IFS領域のウイルス対応ソフトである「Powertech Antivirus for IBM i」など、多数のIBM iソリューションを提供するとともに、長年にわたりIBM iユーザーに向けたSIにも力を入れてきた。
そんな同社が2024年4月から提供を開始したのが、「RPG研修サービス」である。以前からFFRPGの研修サービスは提供していたが、今年度からはⅢとⅣを含めたRPGの教育に積極的に取り組んでいく。
RPGによる既存アプリケーションの保守を提供する「アプリケーション開発保守サービス」との両輪で、技術者不足に悩むIBM iユーザーに対応していく計画である。
昨今、既存顧客から、また今まで付き合いのなかった新規の顧客からも、「RPGの教育」を求める声が増えている。「人材不足に対応したいが、実際には教育にまで手が回らないので外部に教育を委託したい」という要望が多く寄せられているという。
「RPG研修サービス」は、ユーザーおよび人材派遣やSESなどを提供するベンダーの双方を対象にしている。入社したばかりの新人、あるいはIT知識のない社員をシステム部門に配属させることを想定したコースである。RPG ⅢとⅣに対応した内容を用意しているが、実際にはⅢでの要望のほうが多い。
カリキュラム全体は40日で構成されている。
入門編はIBM iの初級講座から始まり、監査ジャーナルやジョブの実行管理、基本操作、エディタやクエリーの操作、データベース、RPGやCLによるプログラム講座などで、ここまでに要する時間数は12日である。
さらにプログラム開発実習の基本編(10日)、および応用編(16日)、実際のメニュー作成(2日)と続く。応用編には四則演算プログラムの作成(1日)、マスター保守プログラムの作成(4日)、高難度プログラムの作成(7日)、帳票出力プログラムの作成(4日)が用意されている。
これまで同社がIBM iの技術者育成を目的に実施してきた社内研修をベースにしており、実務経験豊富な同社の技術者が研修を担当する。内容は充実しており、受講すればまったく開発経験のない新人であっても、簡単なメニュー作成程度のプログラミングスキルが身に付く。
全コースを受講すると40日、約2.5か月となるが、すべてを受講する必要はない。これらのカリキュラムは、ユーザーの要望を受けて臨機応変にカスタマイズが可能である。フルラインナップで受講すれば40日になるが、状況に応じてコースと時間数を自由に選択できる。受講費用は見積もりで対応し(参考価格:1コース10万円、1社5名まで)、原則的にはソルパックの研修室に実機が用意され、少人数形式で進められる。
◎ソルパック RPG研修サービス
https://www.solpac.co.jp/service/powersystems/TrainingService/
[i Magazine 2024 Summer 掲載]