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女性エンジニアが輝く場所 ~ソリューション・ラボ・ジャパンのIBM i技術者に聞く(後編)|福島有紀恵氏、石川遥花氏

「ソリューション・ラボ・ジャパンでは、IT経験の有無を問わず、
ITエンジニアを志望する女性の採用を積極的に行っている」と、
代表取締役社長の森原達夫氏は話す。
また女性エンジニアにとって働きやすい環境を作るための取り組みも進めているという。
どのようなことなのか、女性エンジニアたちに話を聞いた(撮影:内田和稔)

出産・育児を経験し、今はPL・PM担当
後輩・同僚が熱い視線を注ぐロールモデル

福島 有紀恵 氏

ビジネスソリューション事業
製造ソリューション部

福島有紀恵氏は、2008年に理系の大学院修士課程を修了し新卒で入社した。約2カ月間の新入社員研修の後、OJTで入ったのが製造業のプロジェクトで、それ以降一貫して製造業を担当してきた。

「1年目はRPGプログラマーとして、2年目は基幹再構築プロジェクトのSEとして、そして5年目以降はプロジェクト・リーダー(PL)としてプロジェクトに関わるようになりました。ほかには販売管理系システムや、フロントをPHPで組むRPGシステムなども担当しました。ITエンジニアが身につけるべきすべてのことはプロジェクトの中で学んだという思いです」

入社8年目(2016年)に、それまで仕事一筋にきた福島氏に大きな変化が訪れた。その年に出産を経験し、2017年4月の産休明けの復職の日から仕事と育児に追われる日常が始まったのである。その日常は、双子の子供が小学校に入学するまで約6年間続く。

「この6年間はほんとうに目が回るような毎日でした。しかし仕事のほうでは、時短勤務の対象となる条件を拡充してもらったり(当時の社内制度では3歳まで)、お客様先に出向くことのない社内勤務に回してもらったりと、会社や同僚にずいぶん助けられました。特に管理部の方々には、私からお願いする前に仕事と育児をやり繰りするいろいろな提案をしてくださり、もう感謝しかありません」

福島氏は現在、通常勤務に戻り、PLのほかに最近ではプロジェクト・マネージャー(PM)も務めるようになっている。

「いくつかのプロジェクトでPMを担当させてもらいましたが、私の中ではまだ一人前のPMではないという自覚があります。お客様に自信をもって提案ができるようなPMを、今は目標としています」

SLJの社員たち、とくに女性社員たちは、福島氏に熱い視線を注いでいる。出産・育児を経験し、なおかつ第一線で活躍する同僚・先輩として、ロールモデルになっているからだ。

実際、福島氏は、SLJ初の出産・産休・復職経験者として社内制度の整備などに大きな影響を与えてきた経緯がある。

「会社における自分の立場としては、中堅の技術職としてPL・PMの仕事をこなしつつ、それと並行して、若い人たちをリードしフォローしサポートする役回りも求められていると自覚しています。

私自身の目標としては、システム構築とアプリケーション開発が主戦場となっているのでその技術力を高めることと、それ以外にもシステム提案のスキルを身につけて仕事の幅を拡げることです。それと、3年以内にPMとして独り立ちできるようになろうと決意しています」

入社3カ月目に大型プロジェクトに参加
プログラム開発や単体テストなどを経験

石川 遥花

ビジネスソリューション事業部
製造ソリューション部

石川遥花氏は、音響メーカーの営業職を経て2022年12月にソリューション・ラボ・ジャパン(以下、SLJ)に入社した。

「前職ではお客様のニーズをお聞きして、音響機器の最適な組み合わせを考えてご提案するという仕事をしていました。そうしたプランを検討してお客様とやり取りする仕事は自分に合っていると思い、そのうえで60まで続けられる職業を考えて志望したのがIT技術職でした」

そのときに「IT未経験者、大歓迎」というSLJの採用コピーが非常に魅力的に感じられたという。

入社してすぐにアルゴリズム研修を2週間受講し、続けてEOLをテキストにRPGを約1カ月間学習した。

「EOLはこの先なんども振り返ることになると思い、自分用の資料とするために細かくノートを取りました。でもお客様プロジェクトに入ってみると、見返すことはほとんどありませんでしたね。しかしノートを取ることで自分がすごく意欲的になっていくのを感じていました」と、石川氏は語る。

入社3カ月目に、ある大手ユーザーの新規プロジェクトのキックオフがあり、石川氏も同行した。そのプロジェクトは、3拠点のIBM iを統合し生産管理システムを再構築するという大型案件だった。

それ以降、石川氏もそのプロジェクトに参画し、上流工程での議事録作成やプログラム開発、単体テストなどをこなしてきた。

最近、別のIBM iユーザーのプロジェクトにも参加することになった。5250画面をGUI化し基幹システムの一部をWeb化するという案件である。また前後してLANSAの研修もスタートした。LANSAは同社が注力している分野の1つである。

目下の目標は「RPGのエキスパートになること」と話す。

「お客様から技術的なご相談を受けたときに、それはこういうことですか、とすぐに解決策を示せるようなエンジニアになりたいと思っています。身近にそういう先輩がたくさんいるので、早く追いつくことが目標です」

石川氏は2人の同僚と「同期会」を作っている。同時期に「ポテンシャル採用」で入社した3人組だ。

「仕事のこと、プライベートのことなどを何でも話せるフランクな集まりで、仕事の励みにもなっています。ちょうど来週開催予定で、今からとても楽しみです」

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