IBM iが抜群の安定性を誇るといっても、システムの維持管理は欠かせない業務である。とはいえ、システム部門の要員不足や属人化による担当者の負担増、働き方改革の下での変則的な勤務が常態化してくると、システムの維持管理の効率化が重要なテーマになる。
「応答i」は、そうした課題のソリューションとなる最新ツールである。仕組みとしては、MSGW（メッセージ待ち）ジョブの監視を例にすると、次のようになる。
応答iはIBM iシステム上のMSGW（メッセージ待ち）ジョブを常時監視。エラーを検知すると応答iのジョブを起動し、その内容を担当者のスマートフォンへメールで通知。担当者はエラーに対処するためのコマンドをメール件名欄に明記して応答iへ送信すると、応答iはそのコマンドをIBM iへ送信してジョブを起動させ、その実行結果を応答i経由で担当者にメールで送り返してくる、というものである（図表）。
この仕組みのメリットは、システムの監視・維持用にネットワークや端末をあらためて用意する必要がないのと、操作のための特別なトレーニングが不要ということである。つまり、応答iをWindowsサーバーにインストールしさえすれば、わずかな準備で、システム監視と運用業務を始められる。
応答iは、マシンの死活、MSGWジョブ、CPU使用率、DISK使用率、QSYSOPRの応答待ちメッセージなどを監視でき、トラブル発生時には、スマートフォンからのメールで、以下の操作を実行できる。
・MSGWジョブのジョブログ取得
・活動中ジョブの一覧取得
・活動中サブシステムの一覧取得
・サブシステムの開始・停止
・ユーザープロファイルの状況取得、ステータス変更、パスワードリセット
・スケジュールジョブの状況取得/変更
応答iはセキュリティにも考慮し、以下の設定が可能である。
・Qから始まるユーザーのステータスやサブシステムの変更不可設定(デフォルト)
・通知許可メールアドレスの設定
・開始／停止禁止サブシステムの設定
・ステータス変更不可ユーザープロファイルの設定
・ステータス変更不可スケジュールジョブの設定
1環境の利用料金は、月額5万8500円～、年額70万2000円。システム要件は、IBM i 7.3以上、Windows 8以降、Windows Server 2012以降。
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