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リコージャパンが電帳法対応に関する調査を実施 ~基幹システムに保存している企業の56%が保存先としてファイルサーバー等も併用

リコージャパンは9月3日、取引のある全国の中堅中小企業に対し、2022年1月施行された改正・電子帳簿保存法(以下、電帳法)への対応状況に関する調査を実施した。調査の結果、「電帳法に適した業務運用体制になっていない」「法対応により業務量が増えた・業務効率化が必要」という実態が見えてきた。

調査結果は以下のとおり(図表の出典はいずれもリコージャパン)。

◎電子取引への対応はできているが、紙書類に関しては未着手

「電子帳簿保存法に対応できている」と回答した企業は86%と8割を超えた。そのうち、約半数は電子取引における電子データ保存にのみ対応していた。紙書類をスキャン・電子化して保存する業務も平行で行われており、ペーパーレス化が一部にとどまっている側面が見られた。

 

◎電帳法対応の専用システムを利用していない企業も多い

書類を電子データとして保存する際、電帳法に対応した専用システムや基幹システムを利用(導入)していない企業は4割強。また、していることがわかった。

また、請求書などの重要書類と、見積などの一般書類を手作業で仕分け・保存し、管理している様子もうかがえ、仕分け業務の煩雑化や保存漏れのリスクが予想される。

◎電子データの保存・管理業務の運用状況

電子データはただ保存すればよいのではなく、必要な時にすぐに検索できる形式に整える必要がある。税務調査対応の際、該当データを時間をかけずに検索し提示できる必要があるためだ。

調査結果では、データを保存する際に、ファイル名やフォルダ名にルールを設けている割合は41%であった。しかしルールに基づく「リネーム」は基本的に手作業のため、ヒューマンエラーや業務負荷がかかるなどリスクがある。また、検索性を高めるための運用が決まっていない割合も一定数確認できた。

◎法対応による業務量への影響

電子帳簿保存法やインボイス制度などの法対応により業務が「とても増えた」と回答した割合が41%「やや増えた」と回答した割合が46%で、全体の87%が制度対応による業務の増加を感じていた。請求書の受領量や取引先数が多い企業が特に負荷を感じていると推察される。

 

◎経理業務における効率化への必要性は高い

法対応による負担増加により、業務効率化の必要性を「感じる」と回答した割合が60%、「やや感じる」と回答した割合が33%で、全体の93%が経理業務の効率化の必要性を感じ、改善が必要と考えている状況である。その場しのぎや急ごしらえの法対応を続けると、企業の業務は増加するリスクが高まるため、早急に業務全体の見直しを検討する必要がある。

<調査概要>

◎調査対象
リコージャパンと取引のある中堅中小企業(年商50億円以下)
◎実施期間
2024年5月17日~2024年7月1日
◎調査方法
オンラインで調査
◎調査内容
インボイス制度・電帳法の業務影響実態調査レポート
◎回答数
102件

 

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