IBM POWERの次期プロセッサ「POWER10」を搭載するサーバーの登場は、2022年になるようだ。11月に開催されたオンラインイベント「vCEC 2020」に登壇したIBMのスティーブ・シブリー氏(Steve Sibley、Vice President、Power Systems Offering Management)氏の話として、米オンラインメディア「THE FOUR HUNDRED」のティモシープリケット・モーガン記者がレポートしている(記事はこちら)。
記事によると、「POWER10を搭載する上位機種は2021年末にまでに登場することはなく、それとは別にスケールアウト型の2種類のサーバーが2022年前半に登場する、とシブリー氏は語った」というものだ。
POWER10は、韓国サムソン電子の7nm(ナノメートル)フォームファクターを採用したIBM初の商用プロセッサ(上記写真はウエハー)。POWER9と比較して3倍のパフォーマンス向上を実現し、ハイブリッドクラウドや高度なAI活用、セキュリティ対策に対応する機能を搭載する。また、Red HatのOpenShiftに対応する機能を搭載することも公表されている(日本IBMのリリースはこちら)。
そのPOWER10におけるセキュリティ機能とOpenShiftに関わる点について、11月30日付けのIBM Systems Magazine(オンライン)で当のシブリー氏がインタビューに答えているので、その部分の発言を紹介したい。
「POWER10は、セキュリティにも重点を置いています。つまり、メモリ内でエンドツーエンドの暗号化を実行し、コンテナを暗号化する機能を搭載しています。メモリの開始により、クライアントがシステムを組み合わせる方法が変わります。POWER10にはエキサイティングな機能が多数搭載されています」
コンテナを暗号化する機能がPOWER10に搭載される、という点が注目される。
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