IBMは4月14日(現地時間)、建設業界向けのデータ流通プラットフォーム「OpenBuilt」の開発でRed Hat・Cobuilderの2社と合意した、と発表した。
建材メーカーや施工・建設会社、設計事務所、エンジニアリング会社など多様なプレイヤーで成り立つ建設業界では、個々の企業が独自にデータ管理を行っているためにデータのサイロ化や断片化が起き、プロジェクトの遅延やコスト超過、材料の無駄などが生じている。
OpenBuiltは、その問題の解決に向けたグローバルなデータ交換基盤と相互運用性を備えたデジタル・プラットフォームで、建設業界のプレイヤーはOpenBuiltを介して他のプレイヤーのシステムやデータに接続し、適切な部材を迅速に見つけ出すことができる。また、ベンダー提供のアプリケーションやサービスにも容易に接続できるため、プレイヤーは独自にシステムを開発することなくデジタル基盤を拡張可能だ。さらに、Red Hat OpenShift上で稼働するため、オンプレミスやクラウドのどこででも運用可能である。
OpenBuilt概要
OpenBuiltのコア技術は、「Define」と呼ばれるCobuilderのデータディクショナリーソリューション。データ交換のためのテンプレートを作成・管理・共有するためのソフトウェアで、これにより企業はデータ管理の方法を標準化し、多様なプレイヤーへのデータ提供や相互のデータ交換が可能になる。
Define概要
OpenBuiltはデータ交換プラットフォームの名称であるとともに、OpenBuiltを推進するコンソーシアムの名称でもある。コンソーシアムの設立メンバーとして、EDIN Network、CEMEX、AS Backe、Sol Services、Element Materials Technologyの5社の名前があげられている。
IBMは1週間前(4月7日)に、Red Hat OpenShiftをベースにした金融サービス向けのパブリッククラウド・サービス「IBM Cloud for Financial Services」を発表したばかり。特定の業界をターゲットにしたIBM+Red Hatによるソリューションの開拓が進んでいる。
OpenBuilt
https://www.openbuilt.io
Cobuilder
https://cobuilder.com/
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