ナイスジャパンは8月2日、消費者の問い合わせ行動、問い合わせと購買行動の変化、CXに関するAI活用などを調査し、結果を発表した。その結果は「消費者の認識と企業側のギャップが浮き彫りになった」という。
調査は、消費者と企業の双方に対して実施し、消費者調査の対象は「過去1年以内に、商品/サービスに関してFAQ閲覧、あるいはコンタクトセンターに問い合わせ」経験をもつ人、企業調査の対象は「コンタクトセンター担当および顧客対応方針の検討・決定・管理者」とし、それぞれ250件ずつの回答を得た。調査は2024年6月18日~6月20日に実施した。
問い合わせチャネルの変化
問い合わせチャネルは、「WebサイトのQ&A閲覧」が前年度調査より10ポイント増えている一方で、「Web問い合わせフォーム」「電話/オペレータ」がポイントを減らしている。

企業の意識と消費者の意識の比較
9割の消費者が「WebサイトのQ&A閲覧」を希望する中、それらを提供している企業は6割にとどまる。「WebサイトのFAQを整備すべき企業は多い」と、調査レポートは指摘している。また図表中には示されていないが、ChatGPTについては全体の6割、大企業に限ると76%が「利用したい」としているという。

問い合わせプロセス・チャネル
問い合わせの前に自分で調べる消費者は前年度調査より増え(94.4%→95.2%)、疑問点が解決しなかった場合にあきらめると回答した人は約3割から約4割に増加した。また、疑問点が解決しなかった場合、「他社製品へ乗り換える」も20%から24.8%に増加した。
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企業のAI活用状況
企業のコールセンター業務で生成AIを導入している割合は、全体で17%、大企業に限ると21%となった。また「検討中・導入中」を含めると約半数が生成AIに着手していることになる。

生成AIの導入効果は「コスト削減」が最も高く(67.4%)、「正答率の向上」(60.5%)、「オペレーターの負荷軽減」(53.5%)が続いている。
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