一般社団法人 社会整備サポート協会と第一情報システムズは共同で、企業向けにAIを活用したメールチェックシステム「Mail Beacon-1(メール・ビーコン・ワン)」を開発した。メールを自動分析し、経営リスク、新たなビジネスチャンスを検出する。これにより、経営幹部が社内の重要な動きを適切に把握し、迅速な意思決定を行うことが可能になる。
また、合わせてAzure OpenAI構築サービスも提供する。Azure OpenAIは構築が複雑な場合に、同システムを利用することで、専門知識がなくても迅速に活用可能になる。API管理、パフォーマンスチューニング、セキュリティ対策などの運用負荷も軽減でき、さらに利用規模に合わせたコスト最適化のアドバイスも提供する。
よくある課題
会社では日々膨大なメールが交わされるが、経営幹部はその内容を直接把握できない。そのため、以下のような課題が生じている。
・コンプライアンス違反のリスク:社内外のやり取りで、意図せずガバナンス違反となる内容が含まれてしまうことがある。
・重要な経営情報の見落とし:顧客や取引先からの重要な情報が埋もれ、適切な対応が遅れる可能性がある。
・社内の動向を把握しにくい:部門ごとにバラバラにやり取りされる情報を統合し、経営視点で分析する手法が確立されていない。
・機会損失:取引拡大や改善につながる提案が見過ごされ、競争優位性を失うリスクがある。
解決策
Mail Beacon-1はAIおよび生成AIを活用し、システム面では安全に配慮した環境で企業のメールを定期的に分析する。Mail Beacon-1には、以下の機能が搭載されている。
・頻度分析 :重要ワードの出現頻度を分析し、異常な傾向や新たな課題の兆候を検出。
・トピック分類:メール内容を自動分類し、業務の傾向や経営リスクを可視化。
・感情分析 :取引先や従業員の感情の変化を把握し、早期に対応策を検討。
・観点分析 :コンプライアンスやガバナンス上のリスクを含む文言を抽出し、リスク管理を強化。
・ダッシュボードによる可視化:分析結果を直感的に理解できるレポート形式で提供し、経営層が迅速に意思決定できる。
Mail Beacon-1はクラウド上で動作し、企業のメールサーバーと連携することで、自動的にメールを分析する。ダッシュボード上で分析結果をリアルタイムに確認でき、経営幹部や管理部門が迅速に対応策を講じることができる。
これにより、企業はリスクを未然に防ぎながら、未発掘のビジネス機会を逃さず活用できるようになる。
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