ランサ・ジャパンは、9月15日に開催した「LANSA Forum 2022」において、IBM i向け開発ツール「LANSA」にBIツール「Yellowfin(イエローフィン)」の機能を埋め込む連携ソリューションを開発中であることを公表した。
ランサ・ジャパンの親会社である米Idera(アイデラ)のLANSA担当ゼネラルマネージャー、スティーブン・ストレイク(Stephen Strake)氏が講演の中で明らかにしたもので、「世界に先駆けて公表」という。
スティーブン・ストレイク氏
米Idera,Inc.
LANSA担当
ゼネラル・マネージャー
Yellowfinの開発元(豪Yellowfin International)は、Ideraが2022年1月に買収した企業で、Yellowfinは米Gartnerがアナリティクス&BIプラットフォーム市場の「ビジョナリー」に位置づける有力製品。特に2021年に搭載された、ビジネスユーザーが自由な言葉で問い合わせ/分析処理が行える「ガイド付きNLQ(自然言語クエリ)」とデータの変化を自動でモニタリングし通知する「シグナル」をGartnerは高く評価し、「そのユーザー中心の製品ビジョンは拡張性に富み、革新的」と述べている。
LANSAとYellowfinの連携ソリューションの開発についてストレイク氏は、「ローコードプラットフォーム市場を調査する中で、すべてのローコード製品に本格的なアナリティクス機能やダッシュボード機能が欠落しているという重要な点に気が付きました。そこでLANSAを継続的に拡張していく一環として、Yellowfin機能の埋め込み・融合に着手することにしました」と経緯を話す。
これにより、「LANSA開発者は本格的なBI機能を組み込んだアプリケーションの開発が容易になり、LANSAアプリケーションのユーザーはシームレスにBI・分析機能を活用でき、ダッシュボードやレポーティングモジュールを利用できるようになります」という。
LANSAの親会社であるIderaは、2010年代中盤から積極的な企業買収を進め、現在約30社を傘下に置く企業体へと成長している。傘下の企業の主力分野は、「開発ツール」「DevOpsツール」「データベース」の3つに分かれるが、ストレイク氏は「グループ企業の製品・技術力を積極的に活用して、LANSAでできることの範囲を広げていきたいと考えています」と語った。
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