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気づきをもらい、コツコツ実装|開発について日々感じていること(倉橋徹次)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こんにちは、株式会社ZeroDivideの倉橋と申します。

弊社ではIBM i 用のドキュメント作成ツール「Trinity」の開発/販売/保守を行っています。「Trinity」は前身となる「ドキュメントマスター」から引き継いだ設計書の作成機能などに加えて調査/分析ツールや設計書の変換機能、バッチやスケジューラを用いた自動化機能、オブジェクト情報の資料化などが行える、開発現場の幅広いニーズに応えられる製品になります。

ただし昨今は競合製品も多く、どちらかと言えば他社製品の販売に力を入れる代理店様も多いため、なかなか弊社の製品をお客様にご紹介する機会がありません。また長年にわたる機能強化により、できることが多岐にわたるため製品をご理解いただくのが難しいという問題も抱えていました。

そんな中、アイマガジンのサイトでコラムを書く機会と場をいただきましたので、製品の機能紹介を通して私の考え方などをお話しできればと考えています。

今回は自己紹介を絡めて、開発について日々感じていることをお話させていただきます。

私自身が初めて触れたパソコンは、小学校時代に近所の友達が持っていたPC-6001でした。それまでも時計やオモチャの超合金を分解して中身がどうなっているか調べるような子供でしたが、パソコンはそんな私の目からも異質でとても興味深く特別なものに見え、好奇心を掻き立てられ心惹かれました。

それから50歳も間近に控えた今現在も、コンピュータをはじめとした「機械」の面白さを日々感じて暮らしています。

私自身は常に機械に触っていないと落ち着かないので、土日も仕事と称してパソコンに触り続けています。時々自分でも少し依存症っぽいと思ったりしますが、長い年月触っていても飽きのこないオモチャのような、すごく自身になじむ道具のような親しみやすさを感じています。

そんなわけで製品であるTrinityの開発も、いつも楽しく進めています。これも製品を購入し、使い続けてくださっているユーザーの皆様あってのことなので、日々大変ありがたいことだと感謝しています。

開発においては、自分の興味があるところばかりに注力してしまうことが多いのと、凝り性なところがあるので、1つの機能に手を付けると納得するまで何週間もいじり続けてしまうことがあります。うまくできずにお蔵入りすることも少なくないのですが、思いのほかよく仕上がった時や面白い動作が書き上げられた時は、その機能をお披露目できることや、皆様に使っていただくことをイメージして凄くワクワクします。

お客様からいただくご要望についても、私にとってはまるでパズルのようで、どうやって問題を解こうか? こうしたらもっと便利で面白くなるんじゃないか? この機能はこんな実装のほうが実際に触る人は楽しいんじゃないか? などと考えながら試行錯誤を繰り返すことが大変楽しいです。

正直なところ、技術者としての技能で言えば高い人は世の中にたくさんいると思います。また他の会社に比べてウチは開発リソースだって小さなものです。前述の通り、開発に着手しても知識や技能が足りなくてお蔵入りになった機能も山とあります。

ただ、そうやって開発し続けることで、少しずつですが製品も私自身も成長しています。

実際、過去に一度は諦めてお蔵入りになった機能が、現在はTrinityの機能として実装されて皆様に活用していただいるものもあります。

さらに言えば現状の機能だって完成しているとは思っていません。

昔、代理店の方から「開発を続けていると、そのうちバージョンアップのネタが尽きるんじゃないの?」と言われたことがありますが、現状をお話すればその逆で、まだまだ足りないところばかりです。

常にもっと便利に使いやすく多機能に、何より触っていて気持ちのいいものを作りたいという願望があります。「気持のよさ」というのは感覚的な話なので、なかなか難しいところもありますが、いつか心底満足のいく製品や機能が実現できるように日々試行錯誤を重ねて精進していきたいと考えています。

今回はこんな感じですが、次回は製品であるTrinityを絡めてお話しできればと考えています。次回も読んでいただけるとうれしいです。

 


 

気づきをもらい、コツコツ実装

 

第1回 開発について日々感じていること

第2回 開発した「日本語機能」への反応に開発者として思うこと

第3回 「ツールと設計書」の関係は「カーナビと地図」に似ている

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