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光世証券がIBM iで稼働する証券業務基幹システム「KICS」をクラウド化 ~オムニサイエンスの「PVS One」を活用し、Power Virtual Serverへ移行

オムニサイエンスと日本IBMは9月26日、光世証券と協業し、光世証券が証券事業者向けに提供している証券業務基幹システム「KICS」をクラウド化したと発表した。

日本IBMとオムニサイエンスは、オンプレミスのIBM iで稼働していたKICSをIBM Power Virtual Server(以下、Power Virtual Server)に移行することで、光世証券が長年にわたって蓄積してきたデータやアプリケーション資産、業務プロセス、周辺システムとの接続性を維持しながらクラウド化を実現した。光世証券は9月26日から、オーダーメイド対応可能な証券業務基幹システムの新サービス「KICSクラウド」の提供を開始している。

光世証券は大阪証券取引所のすべてのデリバティブ商品をネットと対面で取り扱う唯一の証券会社。その事業を支えるIT基盤は、対面やインターネットでの対応、フロント業務からミドル、バックエンドまでの証券業務や人事、会計など事業に必要な機能を網羅的に備える。光世証券では同システムを複数の証券会社に提供してきた。

同システムは、もともとIBMのメインフレーム上で30年以上にわたり運用されてきたが、2008年にIBM iへ移行し、全面再構築を果たした。証券業務のみならず、人事業務や会計業務など、フロントからミドル、バックエンドまでを処理するオールインワンのシステムとして、2014年から外販も開始している。

基幹部分はメインフレーム時代に構築されたCOBOLプログラムをIBM i 上へコンバージョンし、インターネット取引システムは、「GeneXus」で生成したJavaアプリケーションやVisual Basicで開発したアプリケーションで構成し、5250エミュレータやブラウザ経由でのアクセスを可能にしている。

新サービスのインフラとして採用されたPower Virtual Serverにより、光世証券は、制度変更や新商品への対応など新業務要件への柔軟性が高く、API接続による他システムとの迅速な連携などで高い拡張性を備え、初期コストの削減を含めたトータルコストを最適化しを抑えた証券業務システムとして提供していく。

オムニサイエンスは、移行、構築・運用保守から請求代行までを総合的に支援するサービス 「PVS One」 を提供することで、Power Virtual Serverへの移行を支援した。IBM iワークロード、x86環境のワークロード、IBM WebSphere Application Server、IBM MQなどの移行支援に加え、COBOLやRPGプログラムのAPI連携のノウハウを活かし、クラウド環境に適合したシステム構築を支援している。

 

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