27IDC Japanは9月26日、AIシステムの今後5年間の市場予測を発表した。
それによると、2023年のグローバル市場は前年比29.3%増の1665億米ドル、日本市場は前年比31.4%増の6,837億円、と予測する(いずれも支出額ベース)。
この高成長の理由としてIDCは、「2022年後半から活発になった生成AIのビジネス活用への期待感の拡大や、製品/サービス提供ベンダーから生成AIを含むAI機能の組み込みがアプリケーションソフトウェア/プラットフォーム/サービスで進展したこと、AI機能の適用がデータ分析、リスク管理、顧客サービスへの適用に加えて生成AIの企業内利用の実証など、AI実装がさまざまな分野で拡大したこと」を挙げている。
また生成AIについては、ユースケースを
・オーディオ
・イメージ
・テキスト
・ビデオ
の4種類に分類し、市場規模を予測した。
この結果、日本における生成AIのユースケース市場は、2022年~2027年にCAGR(年間平均成長率)194.7%で成長し、2027年に786億9400万円に達する、と予測している。
IDC Japanの眞鍋 敬氏(Software/Service Solutions、グループディレクター)は、「AIシステム市場に対する生成AIのインパクトは支出額ベースでは大きくないように見えるが、アプリケーションやプラットフォームへの組み込みが進む現在、ビジネスプロセスに対する重要性は拡大すると予測する。生成AIは企業がセキュリティ、ガバナンス、倫理について検証を進め、ビジネス適用のためのポリシーを制定したうえで適切なユースケースを開拓することで、労働生産性や顧客サービスの向上などに不可欠なツールに発展するだろう」と述べている。
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