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データの共通理解・相互運用性のための「データの共通理解推進ガイド」 ~IPAが公開。データを作成・利用する関係者の円滑な運用へ向けて

IPA(情報処理推進機構)は3月18日、データを作成・利用する関係者間で共通理解を深め相互運用性を確保するための「データの共通理解推進ガイド」を公開した。

「データの相互運用の達成には、データを共有する関係者(作成者と利用者)の間で、そのデータに関する共通理解を得ることが不可欠である。また、データの価値を最大化するためにも、共通理解を得るには、データが持ついくつかの側面から理解が求められる。『データ項目自体が同じものとして認識できるか』『データの表記やコードの利用などが共有されているか』『データの精度や更新頻度などが伝わっているか』などである」と、同ガイド作成の狙いを説明している。

同ガイドは、「データの共有理解を阻むもの」として以下の5項目を挙げる。

・各人が共有する知識の差
・データに関する説明情報の欠落
・データ項目や値の表記の揺れ
・コンピュータ処理上の問題
・事実との照合や確認が必要なデータの存在

同ガイドでは、データの共有理解を阻む課題がなぜ生じるのかについて掘り下げ、「共通理解を得るための方法や用語・語彙の必要性、データの整備方法」や「データの共有によって生まれるベネフィット」に言及している。とくに、「データ項目自体が同じものとして認識できるか」という部分を中心に解説したという。

ガイドの想定読者は、以下のとおり。

・業務システムの要件定義者
・DX担当者
・行政機関のオープンデータ担当者
・CDO (Chief Digital/Data Officer)を目指す人

同ガイドの構成は、以下のとおり。

・第1章 データが持つ意味
  - データが持つ意味の観点
  - データが持つ意味を表現する要素
  - データセット内のデータ構成
  - データセット全体を外から見たときの説明
  - データが持つ意味を共通理解するための考え方
・第2章 データが持つ意味を共通理解することで得られる効果
  - 標準化された語彙の活用による効果
  - 新規語彙体系の確立による効果
・第3章 語彙と用語辞書
  - 本ガイドにおける考え方
  - 語彙について
  - 用語辞書について
  - 語彙の作成と利用
  - 語彙体系の例

・「データの共通理解推進ガイド」
https://www.ipa.go.jp/ikc/our_activities/dt_data_guide02.html

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