IBM iユーザー/ベンダーが
参加するIBMユーザー研究会
日本IBMのユーザーとベンダーで構成される「IBMユーザー研究会」は、IBM i
に特化したコミュニティではないが、IBM iのユーザー/ベンダーが最も多く参加する団体である。
その活動は、全国に14ある地区研ごとの活動と全国レベルの活動に大別され、地区研では参加者が共同で約1年間の研究活動を行う「IT研究会」、全国レベルでは、「IBMユーザー論文」とその発表大会である「IBMユーザー・シンポジウム」(毎年5月)、IT研究会の発表を含む中堅・中小ユーザー向けセッションを中心とした「iSUC」(毎年秋)、参加者による共同研究・共同論文執筆を目標とする「JGS研究プロジェクト論文」とその発表大会である「JGS IT-Conference」などが展開されている。
このうちIBM i関連の活動としては、複数の地区研に「AS/400倶楽部」「U研倶楽部」といった名称のグループがあり、IBM iユーザーが参加している。また、iSUCはもともとはAS/400(IBM i)ユーザー向けの年次大会が発展したもので、現在もIBM i関連セッションが多数ある。IBMユーザーの大半は中堅・中小ユーザーであり、IBMユーザー論文などでもIBM i関連の論考が見られる。
IBM iベンダー・グループの
活動も活発
IBM iベンダーが多数参加する団体に、「ユーオス・グループ(以下、UOS)」「iBIアライアンス」「Open Source協議会 IBM i」などがある。
UOSは、ユーザー出身のIBM iベンダー3社が集合して1982年に発足した団体で、会員数が300社を超えた現在も半数以上は何らかの形でIBM iビジネスに関わっている。関東・関西・中部・九州・北海道の5支部があり、北海道地区を除く4つの支部主催で毎年、フェアを開催している。その展示・セミナーの中心はIBM i関連である。
iBIアライアンスは、IBM iベンダー11社で構成されるグループで、メンバー間で多様な協業活動を展開している。今年、創立10周年を迎えた。
Open Source協議会 IBM iは、IBM iにおけるオープンソース活用の推進を目的にしたグループで、ユーザーを対象にしたセミナーやWebでの情報発信を活発に行っている。サイトに、講演資料や技術資料を多数掲載している。
LUG、COMMONなど
海外のIBM iコミュニティ
海外のコミュニティ/グループとしては、米国に全国規模の「Large User Group(LUG)」と「COMMON」があり、各地に30を超える地域コミュニティが存在する。
LUGは、30コア以上の利用を入会条件とする大規模IBM iユーザーの団体で、毎年秋に5日間の大型イベントを開催している。COMMONは、Power Systemsのユーザー/ベンダーのためのコミュニティで、30年以上の歴史をもつ。毎年春に4日間のコンファレンス/展示会「POWERup」、秋に3日間の「Fall Conference」を開催している。オンラインの「Virtual Conference」もある。また、
ヨーロッパ16カ国のPower Systemsグループで構成される「COMMON Europe」があり、年次大会「Congress(CEC)」と
各国開催の「iTour」を実施している。
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●本記事で紹介したグループ/団体
・IBM iユーザー研究会
・ユーオス・グループ(UOS)
・iBIアライアンス
・Open Source協議会 IBM i
・Large User Group(LUG)
・COMMON
・COMMON EUROPE
【i Magazine編集部】