IDC Japanは9月24日、国内アプリケーションPaaS市場と国内インテグレーションPaaS市場の2020年実績と2021年～2025年の予測を発表した。
IDCが定義する「アプリケーションPaaS」は、アプリケーションの実行環境を提供するパブリッククラウドサービス、一方の「インテグレーションPaaS」は、複数のアプリケーションやデータソースを接続し、連携や統合の管理を行うパブリッククラウドサービスである。
まず、国内アプリケーションPaaS市場の2020年は前年比20.2％増の367億6500万円で、2021年は前年比22.7％増の451億1065万円。2020年～2025年の年間平均成長率（CAGR）は21.1％と予測する。
「デジタルトランスフォーメーション（DX）を推進していく中でクラウドファースト戦略を強める企業が増え、Webアプリケーションの実行環境がオンプレミスからクラウドサービスへシフトしており、アプリケーションPaaSの利用が拡大しています。また、ローコード／ノーコード開発プラットフォームとしてアプリケーションPaaSを活用する企業も増加しています。今後、DXがさらに進展していくことによって、コンテナ／Kubernetesやマイクロサービスによるクラウドネイティブアプリケーションの実行基盤としてアプリケーションPaaSの利用がさらに拡大していくとみています」（IDC）。
インテグレーションPaaS市場の2020年は、前年比42.3％増の128億8000万円で、2021年は前年比38.7％増の178億6456万円。2020年～2025年のCAGRは29.3％と予測している。
こちらの理由・背景としては、「従来はパッケージソフトウェアを使用したアプリケーションやデータの連携／統合が主流でしたが、近年はオンプレミスとクラウドのハイブリッド環境あるいは複数のクラウド環境における連携や統合が増加してきたことで、クラウドベースのインテグレーションPaaSの利用は増加しています。今後、企業の業務におけるクラウドサービスの利用がさらに増え、複数のクラウドサービス間におけるAPIやデータの連携需要が高まっていくとみられ、インテグレーションPaaS市場はさらに拡大を続けていくとみています」と指摘している。
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