IDC Japanは7月14日、「国内アナリティクス/AIプラットフォーム市場予測」を発表した。
それによると、2021年の市場規模(売上額ベース)は、前年比19.3%増の1879億6700万円と推定。2021年~2026年の年間平均成長率(CAGR)は19.7%で推移し、2026年は4621億7900万円になると予測している。
2021年の動向についてIDCでは、「新型コロナウイルス感染症の感染拡大のマイナス影響をほとんど受けていない。むしろ、マクロ環境の潮流の変化によって新たな課題に直面した企業が、アナリティクスやAIに継続的に投資を行った結果、同市場は順調に成長した」と分析。2022年以降については、「ビジネス状況を可視化するアナリティクス市場に加えて、あらゆるビジネスプロセスにAIの推論モデルが取り入れられることでAIプラットフォーム市場が成長する」と述べている。
また、AIプラットフォーム市場は、2026年には国内アナリティクス/AIプラットフォーム市場の48.2%を占め、「影響と存在感が増す」としている。
国内アナリティクス/AIプラットフォーム市場の中分類の分野別予測は次のとおり。
・国内アナリティクス/ビジネスインテリジェンスソフトウェア市場
2021年は順調に成長し、前年比13.3%増、市場規模1426億1800万円。
・エンドユーザークエリー/レポーティング/分析ツール市場
中分類市場の58.8%を占める同市場は、前年比14.2%増と、2020年よりもさらに上回る勢いで成長している。その理由は、従来の視覚的な分析結果を示すビジネスインテリジェンス(BI)の堅調な需要に加えて、「仮説を提示しアクションにつなげる処方的な分析ニーズが高まっている」ためという。
・国内アナリティクス/ビジネスインテリジェンスソフトウェア市場
2021年~2026年のCAGRが10.9%、2026年の市場規模は2393億6900万円に成長する。
・国内AIプラットフォーム市場
2021年は、前年比43.3%増の453億4900万円で、2020年を上回る勢いで成長した。2021年~2026年のCAGRは37.5%で、2026年は2228億1000万円と予測。動向として、「2021年は新たなライフスタイルの勃興に、デジタル商機を見出す企業によってAIを活用した多様な実験型プロジェクトが数多く実施された」とし、さらに「2021年以前から進行中のAIプロジェクトの実験結果が評価され、運用フェーズにシフトするケースも順調に増加している」と指摘している。
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