IDC Japanは6月21日、「2020年国内エンタープライズインフラ市場シェア」を発表した。
IDC定義の国内エンタープライズインフラ市場は「サーバー」と「エンタープライズストレージシステム」を合算したものだが、それによると、2020年は前年比5.4%減の6701億300万円。
システムタイプ別の内訳は、SoRが38.1%、SoE/SoIが11.8%、その他が50.2%という比率で、SoRは前年比10.5%減の2550億1500万円、SoE/SoIが13.0%減の788億4600万円、その他が1.1%増の3362億4200万円という結果だった。その他がプラス成長であったのは、理化学研究所向け「富岳」や宇宙航空研究開発機構向け「JSS3」、海洋研究開発機構向け「地球シミュレーター」などの大型スーパーコンピュータの出荷が理由という。
ベンダー別シェアは、1位から順に富士通(24.5%)、NEC(15.6%)、デル・テクノロジーズ(11.9%)、HPE(11.0%)、日立製作所(8.8%)、IBM(6.5%)の順。富士通とデル・テクノロジーズが対前年比プラス成長で、他の4社がマイナス成長だった。
配備モデル別に見ると、パブリッククラウドが前年比4.0%減の1219億5400万円、プライベートクラウドが6.5%減の581億7100万円、トラディッショナル(非クラウド)が5.6%減の4899億7900万円。
◎参考
次の図は、IDCが今年3月に発表した「2020年国内サーバー市場」のベンダー別シェアである。この図は、今回の調査結果からストレージ売上額を引いた結果になる。
そのストレージの調査結果も今年3月に発表されている(「2020年 国内外付型エンタープライズストレージ市場」)。ベンダー別シェアは下記のとおり。それと今回の調査結果を対比すると、日立、デル・テクノロジーズ、IBMの各社においては市場シェアの点でサーバーよりもストレージのほうが勝っていることがわかる。
・日立製作所(16.0%)
・富士通(15.9%)
・デル・テクノロジーズ(13.7%)
・IBM(9.4%)
・NEC(9.0%)
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