IDC Japanは3月16日、全世界のAI市場について2025年までの予測を発表した。この予測には、AIソフトウェア、AIハードウェア、AIサービスの各カテゴリーが含まれている。
それによると、2022年は前年比19.6%増の4328億ドル、2023年には5000億ドルを突破する。AIソリューションが「密度の濃いデジタルトランスフォーメーション時代に企業が拡大・成長するための差別化要因」になるというのが、その理由である。
カテゴリー別では、次のように予測している。
◎AIソフトウェア
・2021年~2025年の年平均成長率(CAGR)が最も高いのは「AIプラットフォーム」で34.6%。
・CAGRの2位は「AIアプリケーション開発・デプロイメント」
・CAGRが最も低いのは「AIシステムインフラストラクチャソフトウェア」で14.1%。
・最も急成長が見込まれるのは「AIライフサイクルソフトウェア」(*注:図中には表示されていない)で、CAGRは38.9%。
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◎AIサービス
・「AI ITサービス」は2021年前半に前年比20.4%増となり、184億ドル。2022年は22%増へと伸び、2025年まで続く。
・「AIビジネスサービス」も同様の成長率で、5年間のCAGRは21.9%。
・AIサービス全体の2025年の市場規模は526億ドル。
この予測についてIDCでは、「AIソリューション開発における専門知識に対する需要がITサービスの拡大を促している」「適切な組織、ガバナンス、ビジネスプロセス、人材戦略における専門知識の必要性も、ビジネスサービスへの支出を活発化させている」と述べている。
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◎AIハードウェア
・AIハードウェアは、AIソリューションに占めるシェアを2021年前半に0.5%増やした。
・2022年は前年比24.9%増となり、シェアを5%に伸ばす。
・「AIストレージ」は2021年前半、「AIサーバー」よりも成長した。
・2022年は「AIストレージ」の19.7%増、「AIサーバー」は26.1%増となり、成長率では逆転する。
・AIハードウェアに占める「AIサーバー」の割合は80%。
この予測については、「AI市場におけるAIハードウェアの割合は小さい」「このことが物語るのは、AI専用ハードウェアに少しずつ支出するのは非生産的」と断言している。
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