IBMでは2022年6月に、ライセンスプログラム製品(LPP)とIBM iオプション機能の一部を無償化したが、今回のTRではその「ステージ2」として、新たな無償化製品を発表した。
IBMではこの取り組みを「IBM i Simplification(IBM iのシンプル化)」と呼ぶ。その狙いについてIBM iプロダクト・マネージャーのダン・サント(Dan Sandt)氏は、「これまで有料であったためにあまり利用されてこなかった製品を利用できるようにするもの」と説明している。
また今回、無償製品を利用するプロセスを簡素化し、以前よりも簡単に使えるようにした。
「以前は、無償化された製品を利用する際に注文する必要がありましたが、今回の簡素化により、シンプル化のためのPTFを適用するとライセンスチェックが解除され、注文なしに製品を入手できるようになります。また今後は、IBM i OSとアップグレードに自動的に含まれるようになり、ライセンスキーなしに利用できます。これらにより、お客様、特に開発者の方々のプロセスが簡素化され、無償製品の注文に伴う管理負担が軽減されます」(サント氏)。
今回無償化されたLPP製品とオプション機能は、以下のとおり。ライセンスキーは不要。2023年10月10日以降は注文不可。
・Rational App Management Toolset(5770-AMT)
・AFP Font Collection(5773-B45)
・AFP DBCS Fonts(5769-FN1)
・AFP Fonts(5769-FNT)
・XML Toolkit(5773-XT2)
◎IBM iオプション機能
-Db2 Symmetric Multiprocessing — Opt 26
-Db2 Multisystem — Opt 27
従来、ライセンスキーが必要だったLPP製品とオプション機能。2023年10月10日以降は注文不可。
・InfoPrint Server(5772-IP1)
・Advanced DBMS Printer Support(5761-AP1)
・Advanced Job Scheduler(5770-JS1)
・Performance Tools(5770-PT1)
・Db2 Query Manager & SQL Dev Kit(5770-ST1)
・IBM i Access Family(5770-XW1)
◎IBM iオプション機能(5770-SS1)
-Media & Storage Extensions — Opt 18
-PSF 1-55 IPM Support — Opt 36
-PSF 1-100 IPM Support — Opt 37
-PSF AnySpeed — Opt 38
-HA Switchable Resource — Opt 41
-HA Journal Performance — Opt 42
今回の無償化製品を利用するためのPTF番号は、以下のとおり。
・IBM i 7.5:SI83648
・IBM i 7.4:SI83647
・IBM i 7.3:SI83646
・IBM i 7.2:SI83645
・IBM i 7.1:SI84524
・IBM i 7.5 TR3
https://www.ibm.com/docs/en/announcements/i-75-tr3
・IBM i 7.4 TR9
https://www.ibm.com/docs/en/announcements/i-74-tr9
[i Magazine・IS magazine]