IBMは4月19日(現地時間)、2021年第1四半期決算を発表した。総売上高は177億ドルで前年同期比1%増。前年同期比がプラスになったのは11四半期ぶり。
会長兼CEOのアービンド・クリシュナ氏は、「当四半期は、ハイブリッドクラウド・プラットフォームの顧客増によるクラウドの堅調な業績と、ソフトウェアおよびコンサルティングの成長により、堅調なスタートを切ることができました」と語る。
5つの事業セグメントのうち3つのセグメントで前年同期比増加となった。以下は、ハイライト。
・クラウド&コグニティブ・ソフトウェアは4%増(為替調整後1%増)
・クラウドの総売上高は21%増の65億ドル(売却した事業および為替調整後は18%増)
・クラウドの過去1年間の収益は19%増の263億ドル(売却した事業および通貨調整後18%増)
・Red Hatの収益は17%増(為替調整後は15%増)
・グローバルビジネスサービス(GBS)は2%増(為替調整後1%減)
・システムは4%増(為替調整後2%増)
セグメント別の業績は、以下のとおり(%は前年同期比)。
クラウド&コグニティブ・ソフトウェア:売上高54億ドル(3.8%増、為替調整後1%増)
Red HatとCloud Paksが好調で、Red HatおよびCloud Paks関連(ハイブリッドクラウド・プラットフォーム)で3000社以上の顧客を獲得した。部門のクラウド売上は18億ドルで38%増(為替調整後34%増)。また、セキュリティソフトウェアとサービスが好調で、コグニティブ・アプリケーションの成長に貢献した。トランザクション・プロセッシング・プラットフォームは顧客の購買行動の影響を受けた。
・クラウド&データ・プラットフォーム:29億ドル(13%増、為替調整後10%増)
・コグニティブ・アプリケーション:12億ドル(4%増、為替調整後2%増)
・トランザクション・プロセッシング・プラットフォーム:13億ドル(12%減、為替調整後15%減)
グローバルビジネスサービス:売上高42億ドル(2.4%増、為替調整後1%減)
コンサルティングはエコシステムとクラウド製品により増加した。うち、Red Hat関連の契約が勢いをつけている。部門のクラウド売上高は17億ドルで33%増(為替調整後28%増)。
・コンサルティング:22億ドル(為替調整後2%増)
・アプリケーションマネジメント:18億ドル(為替調整後8%減)
・グローバルプロセスサービス:3億ドル(為替調整後19%増)
グローバル・テクノロジー・サービス:売上高64億ドル(1.5%減、為替調整後5%減)
2021年末の分社化へ向けて順調に準備が進んでいる。部門のクラウド売上高は24億ドルで6%増(為替調整後2%増)。
・インフラストラクチャー&クラウド・サービス:49億ドル(為替調整後5%減)
・テクノロジー・サポート・サービス:15億ドル(為替調整後5%減)
システム:売上高14億ドル(4%増、為替調整後2%増)
IBM Zは、対前年同期で49%増となった。Power Systemsとストレージは減少した。売上総利益率は、前年同期比で430ポイント増加した。部門のクラウド売上高は5億ドル(為替調整後21%増)
・システム・ハードウェア:11億ドル(10%増、為替調整後10%増)
-IBM Z:為替調整後49%増
-Power Systems:為替調整後13%減
-ストレージ:為替調整後14%減
・オペレーティング・システム・ソフトウェア:3億ドル(為替調整後18%減)
グローバル・ファイナンス:売上高2.4億ドル(20%減、為替調整後22%減)
・ファイナンス:不明
・中古機器販売:不明
地域別
・南北アメリカ:82億ドル(0%)
・EMEA(欧州・中東・アフリカ):56億ドル(2%増、為替調整後5%減)
・アジア太平洋:39億ドル(1%増、為替調整後4%減)
IBM Reports 2021 First-Quarter Results(ニュースリリース)
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