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IBMがCEO向けの調査で生成AIへの対応を聞く ~半数がすでに生成AIをデジタル製品やサービスに組み込むと回答、その一方でキュリティやデータの正確性を懸念

IBMのシンクタンクであるIBM Institute for Business ValueはCEO向けのグローバルな調査『CEO Study ~AI時代のCEOの意思決定、意図を持って行動せよ』の結果を6月27日に発表した。

それによると、調査対象となった最高経営責任者(CEO)の約半数が生産性をビジネス上の最優先課題としており、2022年の6位から上昇した。

生産性の目標を達成するにはテクノロジーのモダナイゼーションが重要であると認識しており、その優先順位は第2位となっている。しかし、生成AIのような新技術を採用し、モダナイゼーションを進める上で、CEOは重要な障壁に直面する可能性がある。

CEOの4分の3が、最も先進的な生成AIを有する者が競争優位性を決定すると考えている。しかし経営幹部は、バイアス、倫理、セキュリティなど、この技術の潜在的なリスクや障壁も考慮している。調査対象となったCEOの57%がデータ・セキュリティを、48%がバイアスやデータの正確性を懸念している。

さらにCEOのうち、生成AIが自社の従業員に与える潜在的な影響を評価したことがあるのは3人に1人以下(28%)で、36%は今後12カ月以内に評価する予定と回答している。

AIへの対応に関しては、CEOとそのチームの間にも断絶が見られる。調査対象となったCEOの半数(50%)は、生成AIをすでに製品やサービスに組み込んでいると報告し、43%は戦略的意思決定に生成AIを活用していると回答している。

しかし、生成AIを採用するための専門知識を社内に有していると回答した経営陣はわずか29%にとどまり、CEO以外の経営幹部で、生成AIを責任を持って採用する準備ができていると回答したのはわずか30%にとどまっている。

IBM Consultingのグローバル・マネージング・パートナーであるジーザス・マンタス(Jesus Mantas)氏は、次のように述べている。

「生成AIはAI導入の障壁を減らすことができ、インタビューに応じたCEOの半数は、業界全体で生産性、効率性、サービス品質の新たな波を推進するために積極的に検討している」

またIBMコンサルティングのグローバル・マネージング・パートナーであるジーザス・マンタス(Jesus Mantas)氏は、次のように述べている。

「CEOは、生成AIの新たなユースケースを大規模に展開する計画を立てるために、データ・プライバシー、知的財産保護、セキュリティ、アルゴリズムの説明責任、ガバナンスに関する自社の要件を評価する必要がある」

主な調査結果は、以下のとおりである。

◎生産性(およびそれを実現するテクノロジー)が差し迫った優先事項であると回答

・調査対象となったCEOのほぼ半数(48%)が、生産性を組織の最優先事項として挙げており、2022年の6位から上昇した。テクノロジーのモダナイゼーションは2番目に高い優先事項(45%)として続いているが、CEOはこれが最重要課題の1つであることも示している。

・CEOは4年連続で、テクノロジー要因が今後3年間に組織に影響を与える外部要因のトップであり続けると回答している。

◎戦略的意思決定者として、オペレーション、テクノロジー、データのリーダーをますます重視

・今後3年間で最も重要な意思決定を行うC××のメンバーは誰かとCEOに尋ねたところ、COO(62%)とCFO(52%)を挙げた。

・意思決定におけるテクノロジーリーダーの影響力は高まっており、調査対象となったCEOの38%がCIO(1年前の19%から上昇)を、次いで30%が最高技術責任者(CTO)または最高デジタル責任者(CDO)が、組織で最も重要な意思決定を行っていると指摘している。

◎CEOは生成AIを採用する用意があると回答しているが、他の幹部は難色を示す

・CEOの4人に3人(75%)は、最も先進的な生成AIを導入した組織が競争優位に立つと考えている。

・半数(50%)のCEOが、生成AIを製品やサービスにすでに組み込んでいると回答しており、43%が戦略的な意思決定に生成AIを活用していると答え、36%が業務上の意思決定に生成AIを活用している。

・CEOの回答者の69%は、組織全体で生成AIの広範なメリットを見出しているが、生成AIを採用するための社内専門知識があることに同意している経営陣はわずか29%に過ぎない。

・CEO以外の上級管理職のうち、責任を持って生成AIを導入する準備が整っていると回答したのはわずか30%だった。

★生成AIは労働力の変化に拍車をかけているが、労働力への影響に関する広範な評価は遅れている。

・CEOの約43%が、生成AIのために労働力を削減または再配置したと回答しており、さらに28%が今後1年以内にそうする予定であると回答している。

・同時にCEOの46%は、生成AIのために従業員を追加雇用しており、26%は今後さらに雇用を増やす計画があると回答している。

・しかし、CEOの3人に1人未満(28%)が、生成AIが自社の労働力に及ぼす潜在的な影響を評価しており、36%が今後12カ月以内に評価する予定だと回答している。

調査の全文
https://ibm.co/c-suite-study-ceo

 

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