IBMは10月20日(現地時間)、Rego Consulting Corporation社のAdobe Workfrontコンサルティング事業および資産を買収する計画であることを発表した。
Rego社のAdobe Workfrontコンサルティング事業は、Adobeのワーク管理ソリューション「Adobe Workfront」をベースに展開するコンサルティング&サービス事業。
企業では現在、従業員がさまざまなオフィスツールを使って業務を行っているが、使用するツールの起動・終了ごとに一連のビジネスプロセスが中断したり、手作業を頻繁に要することが、作業効率化やDX推進の観点から問題視されている。またビジネスプロセス自体も、組織単位、ユニット単位であることがダイナミックな企業経営の障害になっているとして、課題視されている。
欧米ではこの分野を「ワークフロント(Workfront)」とカテゴライズしているが(「プロジェクト・ポートフォリオ・マネジメント(PPM)」とする分類もある)、そのソリューションのポイントは、従来のビジネスプロセスを解体し、より少ないリソースでより多くの業務をこなせるようなビジネスシステムへの移行委・再構築である。
IBMは現在、従来のビジネスプロセスを再編し、組織横断的かつ動的に業務を行うための「インテリジェント・ワークフロー」を推進している。今回の買収計画は、そのインテリジェント・ワークフロー・ビジネスを強化するもので、買収成立後は、IBMコンサルティング事業の「IBM iX(インタラクティブ・エクスペリエンス)」部門内のAdobeチームに統合される予定という。
「IBM iXにとって今回の買収は、Adobe Experience Cloud、Creative Cloud、Document Cloudなどによるパーソナライズされたカスタマー・エクスペリエンスの設計・実現だけでなく、企業全体にわたって人やデータを1つの共創プラットフォームに統合するマーケティング業務を変革する能力も深めることが期待されます」(ニュースリリース)
また今回の買収を契機として、Adobe社との戦略的パートナーシップをベースとして、企業向けワーク管理ソフトウェア・コンサルティングを強化していく、としている。
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