IBMは10月22日、オンプレミスのIBM iをPower Virtual Server(PowerVS)などへ移行するための新しいソリューション「IBM i Migrate While Active」を発表した。
本番運用を継続しながらPowerVSを含むIBM iクラウドへの移行を実現する、というソリューションで、オンプレミスのIBM iからPowerVSなどIBM iクラウドへのほぼリアルタイムの移行が可能になる。
移行用のツールとしては、IBM Db2 Mirror for iを使用する。通常、IBM Db2 Mirror for iを使用するにはRoCEアダプターが必要になるが、今回のIBM i Migrate While Activeでは、TCP/IPを用いてLPAR間の同期を実現するという。
オンプレミスのIBM iからクラウドへの移行は、次のプロセスという。
① IBM i 7.4または7.5のソースLPARを取得してそのコピーを作成
② ソースからコピーへデータを移行
➂ ソースノードがアクティブである場合は、変更されたデータをコピーノードへ継続的に移行
④ 2つのノードが同期されると、新しいノードへのカットオーバーが実行されて移行が完了
IBM i Migrate While Activeによるシステム移行では、2回の計画停止が必要になる。1回目は、初期のシステムとユーザーデータの保存のため。2回目は、データの同期を完了させるため、という。
IBM i Migrate While Activeは、期間限定のサブスクリプション・サービスで、90日、1年、2年、3年、4年、5年の各期間が設定されている。
提供開始は、2024年12月13日の予定。
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