IBMは5月3日(米国時間)、IBM i(OS)のメジャー・バージョンアップとなるIBM i 7.5とIBM i 7.4 TR6を発表した。3年ぶりのメジャー・バージョンアップで、セキュリティ・レベル20の廃止などユーザーのレベルアップを促す「大量の新機能」(スティーブ・シブリー、IBM Power Product Managementバイスプレジデント)が盛り込まれている。
IBM i 7.5の開発の狙いとして、IBMでは以下を挙げている。
・最新のPowerテクノロジーの活用
・ユーザーに新しい価値をもたらすモバイル、IoT、AI、機械学習ソリューションへのスムーズな対応・移行
・外部サービス、ハイブリッドクラウド、DevOpsを利用するモダナイゼーションへの対応
・オープンソース技術などの採用によるIBM iソリューションの成長
・オープンな言語・ツールの採用による新しい人材の取り込み
・ビジネスデータに対する卓越したセキュリティ/レジリエンシー
・IBMのシステム/ストレージ/ソフトウェア技術の活用
以下、主な拡張点を、IBMの製品発表レターやWebセミナーをもとにまとめた。
セキュリティ
・セキュリティ・レベル20を廃止した。現在セキュリティ・レベル20を使用中のユーザーはアップグレードしても20のままだが、新しいマシンのIBM i(OS)で40に設定されている場合、ユーザーは20へ戻ることはできない。
・パスワード・レベル4の導入
・新しいAPIおよびパスワードの適合性確認の導入
圧縮
・ZLIBアルゴリズムへの対応
保管と復元
・IFSへのデータ保管パフォーマンスの向上
アプリケーション開発
・Rest APIの対応パラメータ数を7から248へ拡大
Db2 for i
・ラグド・フラッシュ・コピーの追加
・バイナリ・ラディックス・インデックスのサイズを1.7TBから16TBへ拡張
・SQL標準のブーリアン(Boolean)型に対応
Db2 Mirror for IBM i
・IBM i 7.4とIBM i 7.5間の混合リリースをサポート
・アクティブ/リードオンリー・モード
・Db2 Mirrorバージョン管理サービス
ハードウェア対応
・Power10サーバー、Power9サーバーで稼働
・Power10でLPARあたり最大240プロセッサをサポート
・SMT8モードで最大384スレッドに対応
・IBM i 7.5製品発表レター
https://www.ibm.com/common/ssi/ShowDoc.wss?docURL=/common/ssi/rep_ca/8/760/JAJPJP22-0088/index.html
・IBM i 7.4 TR6製品発表レター
https://www.ibm.com/common/ssi/ShowDoc.wss?docURL=/common/ssi/rep_ca/7/760/JAJPJP22-0107/index.html
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