日本IBMは5月26日、金融サービス向けソリューション「デジタルサービス・プラットフォーム」(以下、DSP)にクレジットカード・サービス「API Card Application」を追加する、と発表した。
DSPは2020年6月に発表された金融サービス向け「オープン・ソーシング戦略フレームワーク」の中核ソリューションで、硬直化した金融システムの再構築や新たな決済サービスの追加などを容易にすることを目的にしたソリューションである。
DSPは、大きく分けると、
・金融業務サービスをマイクロサービスとして提供する「ABA」
・基幹系バックエンドサービスと連携するための「バックエンドアダプター」
・稼働環境である「DSP基盤」
で構成される。
今回のクレジットカード・サービス「API Card Application」は、ABAの1つのラインナップとして追加されたもので、次のサービス・メニューから成る。なお(1)~(3)は2022年3月にリリース済み、(4)(5)は2022年第4四半期の予定としている。
(1)請求マイクロ・サービス
カード利用明細照会(確定/未確定)、請求金額照会(確定/変更後)
(2)ポイント・マイクロ・サービス
ポイント累計照会、ポイント獲得履歴照会、ポイント交換履歴照会
(3)ユーザー認証マイクロ・サービス
ID/パスワードによるログイン認証、ログインパスワード変更
(4)顧客・契約マイクロ・サービス
カード申込、顧客属性登録/変更/照会、契約内容変更/照会 など
(5)支払いマイクロ・サービス
リボ払い登録/解除/返済額変更、一括払いからリボ払い変更 など
DSPは、2022年3月末時点で「27の金融機関が採用済み」(日本IBM)。今後(1)~(5)のマイクロサービスのほかに、デジタル・ネイティブな新たなサービスを継続的に追加・拡張していく予定としている。
DSPは、日本IBMの業種別ソリューションの方向性を示すものとして注目される。
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