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IBM、DataStaxを買収へ。生成AI推進に不可欠な、企業の非構造化データの活用を促進 ~IBM watsonxへDataStax製品・技術を適用

IBMは2月25日、DataStaxを買収する意向であることを発表した。DataStaxは、AIおよびデータソリューションのプロバイダーである。

この買収によりIBMは、「生成AIの利用を加速し、企業が膨大な非構造化データから価値を引き出すことを支援するIBMのwatsonx製品ポートフォリオを強化する」としている。

DataStaxは、オープンソースの分散データベース管理システム「Apache Cassandra」の開発を主導している1社で、Apache CassandraベースのNoSQL/ベクトルデータベース機能「AstraDB」や「DataStax Enterprise」、ローコードAIアプリケーション開発のためのオープンソースツール「Langflow」の開発元である。

企業は今、ビジネスへの生成AIの活用に幅広く取り組んでいるが、生成AIの推進に不可欠な、企業全体にわたる価値ある非構造化データの活用に苦慮していると言われる。マッキンゼーの調査によれば、「生成AIの取り組みで高い成果を上げている企業の70%でさえも、現在のAIモデルに反映されている企業データはわずか1%に過ぎず、企業データの大半を占める非構造化データの活用で困難に直面している」という。

IBMのデータ&AI担当ゼネラル・マネージャーのリタ・ガンナー氏は、「私たちは以前から、データなしにAIはありえない、と述べてきましたが、DataStaxがIBMに加わることで、あらゆる規模のデータが容易に生成AIで活用できるようになります。DataStaxの買収は、IBMのAIビジョンはさらに推進します」と語っている。

DataStaxのベクトルデータベース「AstraDB」は、非構造化データの活用と価値実現までの時間の短縮に優れており、「Langflow」は多様なスキルセット間のコラボレーションを促進する、グラフィカルなローコード設計環境と生成AIアプリケーション用のコンポーネントオーケストレーションを提供するという。

[i Magazine・IS magazine]

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