IBMは5月29日、日本企業のスカイアーチネットワークスを買収する最終契約を締結した、と発表した。IBMの買収のうち日本企業は初めてで、日本IBMが主導する案件も初めて。
スカイアーチネットワークスは2001年創業で、近年はAWSに特化した「クラウド構築・運用代行サービス」で実績を伸ばしている。AWS認定資格者を多数擁し、IBMによると「運用管理・保守の一部を担うAWS環境構築、自動化などにより開発者の生産性を高めるAWS運用監視やAWS内製化支援を専門とするスキルを備えた約160名の社員が在籍」し、「ソフトウェア、メディア・エンターテインメント、流通、金融サービスといった幅広い領域のお客様にサービスを提供している」という。
会社概要は以下のとおり。
・本社:東京都港区
・設立:2001年
・資本金:1億円
・売上高:
2023年12月期 40.1億円(連結:42.8億円)
2022年12月期 34.5億円(連結:36.1億円)
2021年12月期 28.4億円(連結:29.3億円)
2020年12月期 23.6億円
・従業員数:112名(連結:158名、2024年4月現在)
買収は2024年6月に完了する予定で、買収完了後、スカイアーチネットワークスは日本IBMの子会社となり、IBM ConsultingにおけるAWS専門組織の一員になる。
IBM iユーザーの間でも近年、IBM iシステムの一部を切り出してAWSへ移行させたり、新規システムをAWS上に構築してIBM iと連携させる構成が増えている。またPower Virtual Server/IBM CloudとAWSを連携させるマルチクラウド構成も増加している。
今回のスカイアーチネットワークスの買収により、IBM iとAWSの連携も進みそうである。
[i Magazine・IS magazine]