ガートナージャパンは10月13日、日本におけるデジタル・ビジネスへの取り組みに関する調査結果を発表した。
調査は2017年から継続的に実施していているもので、今回は従業員500人以上の企業を対象に2021年4月に実施し、515社から回答を得た。
今回の調査結果では、「COVID-19の影響がなかった2020年1月とは明らかに異なる状況が見られた」という。
大きな変化は、デジタル・ビジネスに「取り組んでいない/その他」とする企業が20ポイント近く減少し、「アイデア探索」「実証実験」「少数のデジタル・ビジネスを実現」が増加した点である。とくに「アイデア探索」は2020年1月の11.5%から22.7%へと10ポイント以上増加した。
また、43.3%の企業が「新規事業の開発」で、48.8%が「既存事業の革新」でデジタル・ビジネスを強化するとしており、56.8%が「ペーパーレス」、56.3%が「ハンコレス」への取り組みを強化するという結果になった。
ガートナージャパンの鈴木雅喜氏(アナリスト、バイスプレジデント)は、「デジタルへの取り組みには強い追い風が吹いている」としたうえで、「パンデミックで行動様式が変化し、人と人が対面せずデジタルなやりとりを行う頻度が増え、テクノロジをビジネスに活用する動きが広がりました。これに加え、テレワークや、紙/ハンコを使わない電子化のトレンドが明らかに強まったため、普段はテクノロジの活用をあまり意識しない企業の経営層や管理者層までもが、デジタル化や電子化を無視できなくなりました」とコメントしている。
[i Magazine・IS magazine]