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Gartner、「2023年の戦略的テクノロジー動向」を発表 ~「サステナビリティ」を特筆、スーパーアプリ、デジタル・イミューンなど全技術が初登場

Gartnerは10月17日(米国時間)、2023年の戦略的テクノロジー動向のトップ10を発表した。

毎年この時期に発表している「今後5年から10年間に大きな破壊とビジネス機会をもたらす」テクノロジーの予測で、2023年は以下の技術が取り上げられた。

・サステナビリティ
・メタバース
・スーパーアプリ
・アダプティブAI
・デジタル・イミューン・システム
・アダプティブ・オブザーバビリティ
・AIの信頼、リスク、セキュリティ管理
・インダストリークラウドプラットフォーム
・プラットフォーム・エンジニアリング
・ワイヤレスの価値実現

今回の予測の特徴は、「サステナビリティ(持続可能性)」を含めたことで、「サステナビリティは、2023年の戦略的テクノロジー動向のすべてを横断している。今後はテクノロジーの適用だけでは十分でなく、環境、社会、ガバナンス(ESG)に対する期待や規制の影響を受け、持続可能なテクノロジーを適用する責任を共有することになる」と、Gartnerは述べている。

今回の10の技術は、Gartnerの戦略的テクノロジー動向では初めて登場したものばかり。技術の変化の速さを映し出していると言える。

「スーパーアプリ」は、アプリ、プラットフォーム、エコシステムの機能を1つのアプリケーションに統合したもの。独自の機能セットを有し、サードパーティが独自のミニアプリケーションを開発し公開するためのプラットフォームとしても機能する。Gartnerでは、2027年までに世界人口の50%以上が複数のスーパーアプリを日常的に利用する、と予測している。

「デジタル・イミューン・システム」は、システムの耐障害性と安定性を向上させるもので、Gartneは「2025年までにデジタル・イミューン・システム」の構築に投資した企業は、システムのダウンタイムを最大80%削減し、収益の増加に直接貢献する」という。同システムは、データ駆動型の運用への洞察、自動化されたテスト、インシデントの自動解決、IT運用におけるソフトウェア・エンジニアリング、アプリケーションのセキュリティなどを組み合わせたもの。

「アダプティブ・オブザーバビリティ(観測可能なデータ)」は、ログ、トレース、APIコール、滞在時間、ダウンロード、ファイル転送などが行われた時に現れるデジタル化されたアーティファクトを高度にオーケストレーションしてフィードバックし、組織の意思決定を加速させるもの、という。

Gartnerの戦略的テクノロジー動向の過去3年間の推移は以下のとおり。

202120222023 
振る舞いのインターネット(IoB)ジェネレーティブAIサステナビリティ
トータルエクスペリエンスデータファブリックメタバース
プライバシー強化コンピューティング分散型エンタープライズスーパーアプリ
分散クラウドクラウドネイティブプラットフォームアダプティブAI
場所を問わないオペレーションオートノミックシステムデジタル・イミューン・システム
サイバーセキュリティ・メッシュ意思決定インテリジェンスアダプティブ・オブザーバビリティ
インテリジェント・コンポーザブル・ビジネスコンポーザブルアプリケーションAIの信頼、リスク、セキュリティ管理
AIエンジニアリングハイパーオートメーションインダストリークラウドプラットフォーム
ハイパーオートメーションプライバシー強化コンピュテーションプラットフォームエンジニアリング
サイバーセキュリティメッシュワイヤレスの価値実現
AIエンジニアリング
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