米Gartnerは4月2日、2025年の世界の生成AI支出総額が、2024年から76.4%増の6440億ドルに達する見通しを発表した。
同社のディスティングイッシュト バイス プレジデント アナリストであるジョン・デイヴィッド・ラブロック氏は次のように述べている。
「初期の概念実証(POC)での失敗率の高さや現在の生成AI機能に対する不満から、生成AIのケイパビリティに対する期待は低下しています。その一方で、ファウンデーション・モデルのプロバイダーは、生成AIモデルの規模、パフォーマンス、信頼性を向上させるために毎年数十億ドルを投資しています。この矛盾は2025年から2026年にかけて続く見込みです
2024年からの野心的な内部プロジェクトは、2025年には再検証を余儀なくされるでしょう。それは、CIOがより予測可能な導入とビジネス価値を求めて、商用オフ・ザ・シェルフ (COTS) 型のソリューションに選択の比重を移してくるからです。モデルを改善するとしても、CIOはPOCや自社開発の取り組みを減らし、代わりに既存のソフトウェア・プロバイダーからの生成AI機能により注目するようになるでしょう」
生成AIへの支出は、2025年に全セグメントにおいて大幅な成長が見込まれている。
生成AIは、IT支出市場のすべての側面に変革的な影響を及ぼし、AIテクノロジーがビジネス業務や消費者向け製品にますます不可欠な存在となる未来を示唆している。

2025年の生成AI支出は、サーバー、スマートフォン、PCなどのハードウェアへのAI機能の追加により大きく牽引され、生成AI支出の80%がハードウェアに向けられる見込みである。
「市場の成長軌道は、AI搭載デバイスの普及による影響を大きく受けており、2028年までにほぼすべての消費者向けデバイス市場をAI対応製品が占める見通しです。しかし、消費者はこれらの機能を追い求めているわけではありません。メーカーがAIを消費者向けデバイスの標準機能として組み込むことで、消費者はそれらを購入せざるを得なくなるでしょう」(ラブロック氏)
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