ガートナージャパンは9月4日、ユーザー企業におけるITベンダーの利用状況と、非IT部門がベンダー選定を担当する「効果と課題」について調査結果を発表した。
調査は2024年4月に、国内ユーザー企業のシステム構築・導入・保守・運用とサービス選定に関与している担当者を対象に実施したもの。
ITベンダーの利用状況については、7割以上の企業が「活用中」だった。「積極的にITベンダーを活用」が23.7%、「必要に応じて補完的にITベンダーを活用」が48.9%という内訳である。反対に、「内製で対応/内容リソースを増やして対応」とする企業は22.4%という結果だった。
ガートナージャパンでは、「昨今、国内では内製化への取り組みが話題になっていますが、今回の調査結果からは依然、ITベンダーへのニーズは旺盛であることがうかがえます」とコメントしている。
クラウドサービスを利用中のユーザー企業に、「ITベンダーを選定・交渉する組織」を尋ねたところ、半数弱(43.3%)が「非IT部門」だった。
この「非IT部門」と回答した企業に、非IT部門がITベンダーを選定・交渉する「効果と課題」について尋ねたところ、「効果」で最も多かったのは「ビジネス部門の要件を最大限織り込んだサービスを調達できた」で、57.6%が回答した。
一方、「課題」については、「課題がない」としたのは6.2%で、大半のユーザー企業が課題を抱えていることが浮き彫りになった。
「課題」の最多回答は「ベンダーへのセキュリティ評価がされない、あるいは不十分」で、 39.3%だった。以下のような回答順位である。
ガートナージャパンの発表内容から、非IT部門がベンダー選定を行うメリットは大きくあるが、その推進のためには課題要素の解決が課題となることがうかがえる。
[i Magazine・IS magazine]