保江 佳信 氏
株式会社イグアス
クラウド&ソリューション事業部
テクニカル推進部
IS magazine(以下、IS) RPAツールは2017年2月から本格的な取り扱いの検討を開始したそうですね。
保江 そうです。「働き方改革」を支援するソリューションの1つとして位置づけました。働き方改革では、テレワークや在宅勤務、高齢者の就業促進などさまざまな方策が提唱されていますが、現状に目をやれば、多くの従業員が定型的で単純な手作業に多大の時間を取られているのが実情です。RPAはその問題を解決する切り札となるソリューションです。
IS どのようなビジネスを展開しているのですか。
保江 当社はリセラーやSIerなどに商品を卸すのがビジネスですが、RPA製品に関しては2つの取り組み方があると考えています。1つは「ツール販売」を行うパートナーへの取り組み、もう1つは「ソリューションビジネス」を推進するパートナーに対する取り組みです(図表)。
【図表】RPAビジネスはツール販売とソリューションビジネス推進で展開
RPA製品に限らず、性能や機能の話ではなく、それでどんな課題が解決できるのかがお客様への提案のポイントですから、お客様のビジネスをよく知るパートナーには自動化を切り口に大きなチャンスが拓けています。
RPAツールの販売と一緒にコンサルテーションの提供もあるでしょうし、業務の棚卸し支援といったビジネスも考えられます。あるいは、パートナーがもつパッケージにRPA製品を組み込んで、ソリューションの幅を拡大することも想定できます。いずれにしても、自社の強みを発揮させ、ビジネス拡大のきっかけを作れるのがRPAツールです。当社では、ソリューション販売を行うパートナーを強力に支援していくつもりです。
IS さまざまなRPA製品を検証して、採用すべきRPAツールのポイントは何だと見ていますか。
保江 「エンドユーザーが簡単に使えること」「汎用性」「価格」の3つが評価基準と思います。これに加えて、ユーザーの操作を記録する「自動記録機能」も挙げられます。ただし、レコーダー機能は、一から作成するのに比べたら便利ですが、操作を記録してもそのまま使えず、条件分岐やエラーハンドリングなどの手動設定が必要な場合もあるので、そこは考慮すべき点でしょう。また、スクリプトを1ステップずつ定義していくツールでも、慣れてしまえば簡単です。
イグアスでは自社導入の経験を活かし、RPAをどれくらいの規模で使うのか、誰が利用するのか、何の目的で採用するのか、という点を明確にして、上記の評価軸を参考にしつつ、フィットするツール選択のお手伝いをしています。
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IS magazine No.18(2018年1月)掲載