IBMとEYは5月25日(現地時間)、「Talent Center of Excellence」を設立した、と発表した。
人事システムのデジタルトランスフォーメーションを支援するためのセンター(CoE)で、EYの人事コンサルティング能力とIBMのAI/ハイブリッドクラウドソリューションを組み合わせ、幅広い人材の採用・定着やモビリティ(職域・職種の移動)、および給与などのトランスフォーメーションサービスを提供する予定という。
両社のCoEをベースとする提携は、2020年5月の金融機関のDXを支援する「EY-IBM Center of Excellence for Financial Services」に続くもの。CoE for Financial Servicesは、サービス開始以来、「メインフレームの近代化、アプリケーションの近代化、クラウドセキュリティなどのソリューションで30近い金融機関をサポート」した実績を持ち、「資産パフォーマンス管理や炭素会計、ワークプレイス・インサイトなどの130種以上のハイブリッドクラウドソリューション」を顧客向けに設計してきたという。
IBMのコンサルティング事業部門シニア・バイスプレジデントのジョン・グレンジャー(John Granger)氏は、「クライアントは、ベンダー1社では提供できないような、人材に関するより大規模で統合されたソリューションを求めている」と、今回のの背景を述べたうえで、CoEをとおして両社は「人材関連プロセスにAIと自動化を吹き込むコンサルティングとテクノロジーソリューションを提供し、クライアントのエクスペリエンスの簡素化と合理化を支援する」と説明する。
またEYのグローバル・マネージング・パートナーのアンディ・ボールドウィン(Andy Baldwin)氏は、「EYとIBMの両社は、人間を体験の中心に据え、人事機能を変革しながら、人材の獲得、維持、スキルアップという緊急のニーズを克服し、クライアントへの価値提供を支援できる体制を整えた」と述べている。
なお、両社の金融機関に対する取り組みであるEY-IBM Center of Excellence for Financial Servicesは、日本でもサービス提供の準備が進んでいるもようだ。
[i Magazine・IS magazine]