米IBMのドリス・コンティ(Doris Conti)氏は11月8日、Power Virtual Serverの2023年第4四半期の強化計画についてブログを公開した。コンティ氏は、IBM Power事業部で「aaS Product Management」を担当するVP(バイスプレジデント)。
強化計画は、ネットワーク、マイグレーション、SAPインストール、ビジネス継続性、運用・サポートの5つに分かれる。
ネットワーク
ネットワーク関連では、「Power Edge Router (PER)をダラスを皮切りに全データセンターに導入し、ネットワーク構成を大幅に簡素化する」。さらに「新しいVPNaaSサービスを提供」し、ネットワーク全体のセットアップ時間を3日以内に改善するとした。
Power Edge Router (PER)は高度なルーティング機能を提供するハイパフォーマンス・ルーターで、IBMネットワークのさまざまな部分のネットワーク通信を改善する。PERソリューションの利点の1 つは、 Power Virtual ServerユーザーがIBM Cloud上のさまざまなサービスにアクセスしやすくなる点。PERソリューションにはアクセス・プロセスを単純化するネットワーク・アドレス変換 (NAT) デバイスが含まれているため、プロキシーや仮想ルーターを使用せずにIBM Cloud上のサービスに接続できる。
マイグレーション
オンプレミスからPower Virtual Serverへの移行を簡素化かつ迅速化するために、「お客様またはサービス・プロバイダーが5日以内に移行を完了できる、ステップ・バイ・ステップの自動移行アプローチ」をリリースした。
このアプローチは、高速ネットワーク経由の移行でも、アプライアンスベースの移行でも利用可能。
SAPインストール
Power Virtual ServerへのSAPのインストールを効率化するアーキテクチャを実装し、「インストール期間を4週間から2週間に短縮した」。
ビジネスの継続性
ミッション・クリティカルなワークロードをPower Virtual Serverへ移行する場合、ビジネス継続性の確保が必須要件になる。IBMでは「バックアップas a Service、スナップショット機能、高可用性、ディザスタリカバリなど」に投資し、「対になった Power Virtual Serverのデータセンター間で非同期のデータレプリケーションを提供することにより、ディザスタリカバリのための複製データをリモートサイトで維持することを実現した」と述べている。
運用とサポート
IBMでは、Power Virtual Serverで「最先端のオペレーションとサポートのための投資」を行ってきた。
[i Magazine・IS magazine]