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エシカル消費を「知っている」は約4割、男女とも「16~24歳」の認知度が高く、実践の対象は「食品ロス防止」がトップ ~電通が「エシカル消費 意識調査2022」結果発表

電通は6月20日、「エシカル消費 意識調査2022」の結果を発表した。全国10~70代の男女計2500人を対象に今年(2022年)3月に実施した調査で、前回調査(2020年11月)と比較しながら、エシカル消費全体に対する認知度、共感度、実践意欲、および業界別の取り組みに対する消費者意識の傾向などを分析している。

エシカル消費とは、「社会課題の解決を考慮したり、そうした課題に取り組む事業者を応援しながら消費活動を行うこと」(消費者庁)。

今回の調査結果では、エシカル消費の「名称を知っている」人は41.1%で、前回調査(24.0%)より17.1ポイント伸びた。一方で「意味まで知っている」人は前回5.7%、今回6.9%で大きな伸びは見られない。

年代別・男女別に「名称を知っている」人の結果を見ると、男性は、16~24歳が51.2%、25~39歳が51.0%と半数を超えるのに対して、年代が上がるについて認知度は大きく下がり、60~79歳は27.2%。

一方の女性は、16~24歳が44.6%と最も高く年代が上がるにともなって認知度は下がるものの60~79歳は43.4%と、大きな乖離はない。

この結果から、エシカル消費の認知度は男女とも若い層ほど高く、女性は全年代を通して一定の認知度をもっていることがわかる。とはいえ、「意味まで知っている」のは男女および全年代をとおして高くないため、「内容理解と行動へのきっかけづくりが必要」と調査レポートは述べている。

エシカル消費の対象 20項目に対する認知度・共感度・実践移行率を尋ねた設問では、「食品ロス防止(不揃い野菜、賞味期限切れ食品など)」が前回調査に続いてトップになった。2位以下は、「再生可能エネルギー」「プラスチックフリー」「省エネ商品(省エネ家電、高燃費自動車など)」「地産地消(商店街、市場など)」が続く。

調査レポートは、「エシカル消費を選択する場合でも、購入する商品や自らの生活の質を落としたくないという消費者の傾向が見受けられる。反対に、『丈夫で長持ち』や『長期で考えるとお得』など価格に見合う商品特長を伝達することができれば、エシカル消費をより後押しできるとも考えられる」と考察している。

業界別のエシカル消費実施意向では、食品、日用品、家電などの消費材が増加し、自動車、エネルギー、住宅などの耐久財は減少傾向が見られた。業界別の順位は、食品(全体の72.2%)、日用品(同60.9%)、家電(同55.2%)という順だった。

電通「エシカル消費 意識調査2022」
https://www.dentsu.co.jp/news/release/2022/0620-010527.html

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