米調査会社Canalys(カナリス)は3月23日(米国時間)、2022年第4四半期のサイバーセキュリティ市場のベンダー別シェアを発表した。
それによると、同市場は前年同期比14.5%増の196億米ドル(約2兆6000億円)となり、大きく成長した。2022年通年は15.8%増の711億米ドル(約9兆4000億円)。
2022年第4四半期の分野別売上高では、「ネットワークセキュリティ」が最大となり、8.9%増の54億米ドルとなった。次いで、「脆弱性・セキュリティ分析」は18.2%増の42億米ドル、「IDアクセス管理」は15.6%増の37億米ドルだった。
また、サイバーセキュリティ・ベンダーの上位12社が同四半期の総支出額の47.1%を占め、「非常に細分化された市場で主要ベンダーがしのぎを削っている」と指摘している。
ベンダー別では、パロアルトネットワークスが2022年第4四半期もトップを保持した。フォーティネットは、ミッドレンジ・ファイアウォールの受注残をより多く消化したため、シスコを上回った。チェック・ポイントは4位を維持したが、5位CrowdStrike(クラウドストライク)との差が縮まっている。また、Oktaとマイクロソフトも順位を上げた。
ベンダー名 | 2022年4Qシェア(%) | 2021年4Qシェア(%) | 成長率 |
---|---|---|---|
パロアルトネットワークス | 7.9 | 7.3 | 24.8 |
フォーティネット | 6.8 | 6.1 | 26.6 |
シスコ | 6.1 | 7 | 0.1 |
チェック・ポイント | 3.8 | 4.1 | 6.7 |
CrowdStrike | 3.2 | 2.5 | 45.5 |
IBM | 3.1 | 3.4 | 4 |
Okta | 3 | 2.6 | 34 |
マイクロソフト | 2.9 | 2.5 | 37.1 |
Trellix | 2.9 | 3.2 | 5.1 |
シマンテック | 2.6 | 2.9 | 1.9 |
Splunk | 2.4 | 2.1 | 35.5 |
トレンドマイクロ | 2.3 | 2.5 | 9 |
その他 | 52.9 | 54 | 12 |
地域別では、北米が他地域を圧倒し、世界市場の半分以上を占める。2022年第4四半期は16.3%増の102億米ドルと、100億ドルの大台にのった。欧州・中東・アフリカは12.9%増の59億米ドル、アジア太平洋地域は11.2%増の27億米ドル、南米は14.4%増の6億9000万米ドルだった。
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