ベル・データは、「BELLDATA フォーラム 2023」を11月16日(木)に東京で、21日(火)に大阪で開催する。IBM iユーザーの喫緊の課題である「IBM iの後継者問題」がテーマで、トークセッションでは要員不足にも話が及ぶという。そのトークセッションのパネラーの一人であるベル・データの上野 誠也氏(執行役員、Power事業部 事業部長)に、IBM iユーザーの要員不足・後継者不足問題に対する同社の取り組みについて話をうかがった。[Sponsored]
要員不足・後継者不足に悩む
IBM iユーザーの現状
―― 11月16日に東京で、同月21日に大阪で開催されるイベント、「BELLDATA フォーラム 2023」では、IT部門の要員不足・後継者問題が重要なテーマになっていますね。
上野 そのとおりです。当社ではIBM iを運用される多くのお客様とお話しするなかで、ここ数年、IT部門の要員不足・後継者不足が深刻化していると実感してきました。
実際には、いわゆる「ひとり情シス」あるいは「ゼロ情シス」と呼ばれるような、限りなく少数の人員でITを運用されているユーザー様と、内製主義を掲げて社内でIT要員の確保・育成に注力するユーザー様の二極化が進み、その中間層として3~4名の人員で多様化する情報システム業務を役割分担しながら対応しているユーザー様がおられると認識しています。
ただし自社内で人員の確保・育成に積極的に取り組むケースは、全体から見れば少数であり、やはりほとんどのお客様は人員不足、後継者不足に悩んでおられるのが実情だと思います。
―― 具体的には、お客様からどのような声が届いていますか。
上野 「IT要員の高齢化が進んでいる」「若手技術者が育っていない」「支援してくれる外部のパートナーが減少している」。そして「今は社内で実施しているアプリケーションの保守も近い将来には確実に立ち行かなくなるだろう」といったように、待ったなしの課題として悩んでおられるお客様が少なくありません。
ただし「要員不足に起因する」と一言で表現しても、個々のお客様が置かれた状況や直面する課題はさまざまです。先ほどもお話ししたように、社内でのアプリケーション保守が困難になりつつある、新規のシステム開発に取り組む余裕がない、日々の運用業務自体に支障が生じている。そして若手技術者がいない、育てられない、IBM iのスキルが不足しているなど、いろいろな状況があります。
場合によっては、それが理由となって、IBM iからの撤退検討につながるケースもあります。そこで当社では、それぞれの課題や状況に応じて複数のサービスやソリューション/ツールを解決策としてご提案することで、IBM iの運用をこれからも安心して継続していただく道筋を描いていこうと考えています。
アプリケーション保守サービスを起点に
周辺システムとの連携やWebアプリケーション開発へ
―― 解決策として、どのようなサービスやツール/ソリューションを提案されているのですか。
上野 まず圧倒的にご要望の多いのが、アプリケーション保守サービスです。IBM iでは長年にわたり、きめ細かく改修を重ねてきた結果、自社要件に合致した、非常に完成度の高い基幹システムが稼働しています。これを全面的に再構築したり、オープン系のパッケージ製品へ移行するのは、時間もコストもかかり、多額の予算を投入したとしても今以上のシステムを実現できるかどうかわからないという大きなリスクに直面します。
そこで現状のアプリケーション資産を継承しつつ、周辺システムやクラウドサービスとの連携、フロントエンド領域の新規開発を加えることで、IBM iを核にしてさらに生産的・効率的・先進的なIT環境へと発展させていく。この起点となるが、当社の提供するアプリケーション保守サービスだと考えています。
実際この1~2年、アプリケーション保守サービスのご要望は急激に増えてきました。今までお客様は自社で開発してきたシステムの保守を外部ベンダーに依頼する、あるいは開発したベンダーとは異なるベンダーへ保守を依頼するのは難しいとのイメージを抱いておられたようです。
しかし当社では、「X-Analysis」といったプログラム資産の分析ツールなどを利用してシステム内容を可視化することからスタートし、現行アプリケーションを最適に保守できることを理解していただいています。それが、ここのところ急速にご依頼が増えている理由であるように思います。
アプリケーション保守をお受けすることで、お客様の業務システムへの理解が進みます。そこから周辺システムとの連携やWebアプリケーションの開発、データ分析といった多様なツール/ソリューションなどのご提案、アウトソーシングサービスへのご利用など、お客様との接点が拡大していくことも喜ばしく思っています。
「シン・アウトソーシング」の提供を開始
多彩なメニューから選択可能に
―― アプリケーション保守サービスから、本格的なアウトソーシングサービスへと広がっていく可能性があるわけですね。
上野 当社ではこれまで、お客様の個々の状況に応じて、多彩なアウトソーシングサービスをご提供してきました。
たとえば「BOMS」は、窓口を一本化した24時間365日対応のサービスデスクにより、専門スタッフがお客様システムの監視・運用・障害時の切り分けまでをご支援する運用マネジメントサービスです。また「安心パック for i」は、経験豊富で専門知識を持つ当社のエンジニアが、技術的な相談や障害時復旧支援のための総合窓口を通じて、お客様のIT 資産運用を遠隔でサポートするIBM i向けのサービスです。
要員不足という課題に加え、最近では仮想環境やクラウドサービスなど新たなプラットフォームへの移行や、DXの名の下でITとビジネスを直結させる動きなどもあり、求められる運用業務の内容や品質、そしてIT部門の役割が大きく変化してきました。
アウトソーシングサービスの利用により障害対応や問い合わせ、保守管理といった日々の業務を解消し、システムの企画設計や開発、DXの計画立案など、本来注力すべきコア業務に人材やリソースを投入したいというお客様のご要望も増えてきました。
そこで当社の新しい会計年度がスタートする今年10月から、ベル・データの新たなアウトソーシングサービス、その名もズバリ、「シン・アウトソーシング」のご提供を開始しました。
「シン・アウトソーシング」は、当社が個々にご提供していたアウトソーシングサービスを統合的にメニュー化した、いわばアウトソーシングサービスの集合体です。
当社のサービス管理責任者(Service Management Office:SMO)がコンシェルジュ的な役割を担い、お客様固有のシステム環境やビジネス環境、事業戦略に立脚してサービスの社内連携や調整を行いつつ、デリバリーチームに対して最適な形でサービスをご提供していきます。機能基盤、管理基盤、環境基盤など、必要に応じてサービスコンポーネントを選択可能であり、お客様の人員体制や状況、方針などに応じて、最適なサービス支援体制を構築できるようにデザインされています。
NI+Cとの協業により実現する
新たなクラウドサービス「PowerクラウドNEXT」
―― クラウドサービスも、要員不足に向けた重要な解決策になりそうですね。
上野 そのとおりです。クラウドサービスを利用することで、障害対応時の作業、あるいはハードウェアやOSの移行作業などをお客様の手から解放して、IT業務の工数削減に寄与することは間違いありません。
ベル・データでは、日本情報通信(以下、NI+C)と、パートナーシップ基本合意契約を締結し、NI+Cが展開するIBM Powerのクラウドサービスとベル・データが展開するクラウドサービスを統合し、両社の強みを組み合わせた新たなクラウドサービス「PowerクラウドNEXT」の提供を開始しています。
IaaSとしてのサービスに加え、レガシー資産とクラウドサービスとを容易に連携できる「B-Core API-HUB」の提供や、サブスクリプション型で利用できるミドルウェアパッケージ、IBM i資産の解析ソフトウェアである「X-Analysis」など、PaaS/SaaSとしてのサービスメニューを強化していきます。
またクラウドサービスへの移行を機に、RPGやCOBOLで開発されたアプリケーション保守サービスや各種アウトソーシングもご利用いただけるようにご案内していきます。
要員不足・後継者不足に悩んでおられるお客様はぜひ、「BELLDATA フォーラム 2023」に足を運んでいただき、ベル・データとともに解決に向けての第一歩を踏み出していただきたく思います。
申込期限
東京:2023年11月 8日(水)まで
大阪:2023年11月13日(月)まで
定員
各100名(申込多数の場合、期限前に終了する場合があります)*1社2名まで参加可能
参加費
無料・事前登録制(懇親会を含みます)
主催
ベル・データ株式会社
協賛
日本アイ・ビー・エム株式会社
協力
アイマガジン株式会社
プログラム
15:00~15:15
オープニング
15:15~15:45
基調講演:生成AIの衝撃!人工知能時代をどう生きるか
室山 哲也 氏
日本科学技術ジャーナリスト会議(JASTJ)会長/元NHK解説主幹
15:45~16:10
講演:ノウハウの仕組化による熟練者の知の継承
中村 航一 氏
日本アイ・ビー・エム株式会社 テクノロジー事業本部
プリンシパル・オートメーション・テクニカル・スペシャリスト
16:10~16:25
休憩
16:25~17:05
トークセッション:IBM iを未来につなぐために何をなすべきか
株式会社呉竹 管理本部 次長 永井 宏樹 様
アイマガジン株式会社 編集長 飯田 恭子 氏
ベル・データ株式会社 Power事業部 事業部長 上野誠也
パワーシステム・エバンジェリスト 安井 賢克
17:05~17:10
クロージング
17:10~17:30
休憩・移動時間
17:30~18:30
懇親会