入館・入室時の体温チェックと
顔認証を実行
「AI体温検知ソリューション」は、ヴィンクスがコロナ対策ソリューションの1つとして強く打ち出している製品である。
AIサーマルカメラに、「VI-Thermal」と呼ばれる温度異常検知ソフトウェアを連携し、入館・入室時に人の体温計測、マスク着用の有無、顔認証、そして異常検知時にはメールでの通知やスピーカーからの警告を自動的に実行する。
VI-Thermalはカメラと連動し、異常を検知すればPCに通知し、リアルタイムに警告を発する。警備員や従業員が常駐しなくても運用でき、必要に応じて情報を共有する。また状況分析の各種レポートなどの出力も可能。基幹系の社員DBなどと連携すれば、社員個別に計測データの記録・管理を実行できる。
バックグラウンドで稼働しているのは、同社が提供する次世代集中管理システム「VI-Manager」である。同システムでは、オープンソース系の運用管理ツールであるZabbixサーバーや他社の監視ツールから検知したイベントを1つの画面に集約して一元管理する。IoT機器から通知されたイベントも集約できるので、分散するIoTデバイスを統合監視するハブ的なソリューションとしても注目されている。
今回、このVI-ManagerにIoTデバイスとしてAIサーマルカメラを接続したのが、AI体温検知ソリューションである。
「従来のサーマルカメラと比較したAIサーマルカメラの特徴は、人体表面の赤外線熱放射を検出し、非接触で人体の体温を計測することです。通常のサーマルカメラは人以外の熱も感知しますが、AIサーマルカメラは画像認識技術により、撮影範囲のなかにある「顔」を認識して、額の位置で体温を測定できます。ちなみにマスク着用時でも計測が可能です」と説明するのは、冨田育弘氏(運用プロダクト事業部 運用プロダクト部 部長 兼 次世代プロダクト部 マーケティングマネージャ)である。
この画像認識技術により、マスク着用の検知や顔認証も可能になる。ターミナル型カメラだと1人ずつ個別の測温になるが、ターレット型やパレット型のカメラであれば、同時に30人までの測温が可能。多人数が集中するショッピングモールやオフィスビルのエントランスなどで、同時に複数人の測温に対応できる。
安心・安全を確保する仕組みとして、AI体温検知ソリューションには多くの問い合わせが寄せられているという。
開発・販売:VINX
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