レバテックは12月18日、IT人材を採用する企業担当者1000名とIT人材3000名を対象に、管理職への意向や採用実態に関する調査を実施した。
調査サマリは、以下のとおりである。
今後管理職になりたいと回答した人はわずか15.7%
現在管理職に就いていないIT人材を対象に、「今後管理職になりたいと思うか」と聞いたところ、「非常にそう思う」「ややそう思う」と回答した方は合わせて15.7%であった。
管理職になりたい理由としては、「給与・報酬を現状より上げたいから(56.7%)」が最も多く、「組織への影響力を拡大したいから(12.6%)」「組織や部門の意思決定の権限を持てるから(9.4%)」と続く。給与向上や組織への貢献範囲の拡大が、管理職を目指すモチベーションになっているようだ。
一方、約4人に1人は、「管理職になりたくない」と回答した。その理由として最も多かったのは、「責任やストレスを感じることが増えそうだから(48.4%) 」で、管理業務に伴う負担を懸念する人が多いことが明らかになっている。
そのほか、「管理業務よりも技術者としての専門性を磨きたいから(11.7%)」「適性がないと感じるから(11.3%)」といった理由もあがり、自身の志向性や適性に合った業務を重視する傾向も伺える。
年代別に見ると、年代が上がるにつれて、「今後管理職になりたくない」と回答する割合が高くなる傾向がみられ、50代では約7割が「なりたくない」と回答した。
なりたくない理由として、20代は「給与」や「残業時間」をあげているのに対し、40代・50代は「自身の適性」や「技術者としてのキャリア志向」を踏まえた回答が多い傾向が見られる。
現在、管理職の約4人に1人が「管理職を続けたくない」と回答
現在管理職についている人に、「管理職を続けたいか」と質問したところ、24.1%が「ほとんどそう思わない」「まったく思わない」と回答した。
管理職を続けたくない理由は、「責任やストレスを感じることが多いから(52.0%)」が最多となった。また、「給与の割に合わないから(12.5%)」という回答も一定数見られ、ストレスや業務量に見合うだけの報酬を得られていないと感じる人もいることが分かる。
一方で管理職を続けたい理由としては、「給与や報酬を現状より上げたい(39.2%)」が最も多くあげられた。次いで、「組織や部門の意思決定の権限を持てるから(17.8%)」「組織への影響力を拡大したいから(14.9%)」も上位にくることから、給与面だけでなく、組織への影響力の大きさも管理職のやりがいに繋がっていると考えられる。
IT人材の採用を行う企業の約5社に1社が
「管理職」のポジションに注力
IT人材の採用において、企業が今年度最も力を入れて採用しているポジションは、「リーダークラス(38.0%)」となり、「メンバークラス(36.1%)」「ハイクラス・管理職(20.5%)」が続く結果となった。
特に「管理職」を担うIT人材を重点的に採用している企業は、「スカウト型の求人媒体」に注力している傾向が見られる。管理職採用では、応募を待つだけでなく、企業からの積極的なアプローチが必要になりそうだ。
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