古閑さくら氏
日本アイ・ビー・エム株式会社
IBM Power
第二テクニカル・セールス
i Magazine(以下、i Mag) このたびIBM iの若手技術者を対象にしたコミュニティが発足しました。このコミュニティ誕生の背景を、発案者としてお話しください。
古閑 直接のきっかけは2023年12月に発行されたi Magazineの企画である「Z世代のIBM i担当者たち」という座談会に参加したことでした。そのときの参加者は私を含めた4名のIBM i女性担当者たちでしたが、全員がIBM i情報の少なさを指摘し、「若手が気軽に参加できるコミュニティがあればいいのに」という意見が出ていました。私も同意見で、それなら作ってみてもいいのじゃないかと思ったわけです。
i Mag 発案から企画、実現までの流れを教えてください。
古閑 実は最初は、若手が気軽に参加して仲間づくりができる飲み会でもいいのじゃないかと思っていました。そのアイディアを上司やチームメンバーに話したところ、それなら若手を集めたコミュニティとして、単なる飲み会ではなく情報提供・情報共有・仲間づくりの場として展開させたほうがいいと指摘されました。正式にディスカッションを始めたのは4月下旬ぐらいで、6月にスタートすることになりました。
i Mag どのような活動として展開していくのですか。
古閑 IBM製品のユーザー・コミュニティである「IBM Community Japan」のなかにIBM iユーザーを対象にした「IBM i Club」というコミュニティがあるのですが、その分科会という位置づけです。参加に際しては、IBM Community Japanへのメンバー登録をしていただいたうえで、IBM i若手技術者コミュニティに申し込んでいただきます。
今年の6月、8月、10月と3回連続のイベントとして企画していて、第1回は6月25日(火)の午後3時から。日本IBMの箱崎事業所で約2時間を予定しています。オンサイトでもオンラインの参加でも、どちらも可能なハイブリッド型として開催します。3回目は天城ホームステッドという、伊豆にある日本IBMの宿泊型研修施設で開催する予定で、1泊研修になりますね。どれか1回ではなく、3回連続で参加していただくことが基本です。
i Mag このコミュニティはどのような人を対象にしているのですか。
古閑 IBM iの若手技術者のコミュニティと銘打っているので、原則的には若い人たちを対象にしているのですが、年齢は制限していません。「IBM iを担当してから10年以内の技術者」というのが条件です。
i Mag ということは、40歳でIBM i担当になり、いま49歳の技術者でも参加できるわけですか。
古閑 参加できます。要はやる気のある技術者、気持ちの若いエンジニア、情報を吸収することに積極的な人たちに集まっていただきたいです。
i Mag 具体的にはどのような活動内容になるのですか。
古閑 まず日本IBMからIBM iに関する最新の技術情報をお伝えする時間を設けます。そのあと5名程度で1チームを作り、チームごとにディスカッションするテーマを決めていただこうと考えています。お伝えする情報も、あるいはディスカッションするテーマもできるだけ新しいテクノロジーなど若手がほしい情報に沿った分野で進めたいと希望しています。たとえばVisual Studio Code、FFRPG、GIT、SQLなど、IBM iのなかでも新しい領域ですね。日本IBMからも、若手を中心にIBM iを担当するチームメンバーが参加する予定です。
i Mag このコミュニティに参加することで、どのような収穫を得ることが狙いですか。
古閑 大きく2つあると思っています。1つは同じ悩みを抱える人たちが集まって、横のつながりを作る、仲間を見つけることです。もう1つは、レガシーとか古いオフコンとか思われがちなIBM iの最新テクノロジーに触れ、IBM iを担当していることで抱えがちな孤独感を払しょくしていくことです。IBM iはレガシーだけじゃない、この先に向けて新しいテクノロジーを集積している最先端の存在なのだということをぜひ理解していただきたいです。
i Mag 古閑さんが1人のエンジニアとして参加するとしたら、コミュニティに何を期待しますか。
古閑 私自身はエンジニアとして、IBM iでの経験を将来どのように活かすかを考える場になればと考えます。IBM i はOSでありながらデータベース、運用管理、セキュリティ、ネットワーク、プログラミングなどITに関連するさまざまな要素を一体化した最強のOSだと考えています。そのIBM iという世界で幅広いIT領域を学習しながら、エンジニアとしてのキャリアを今後どう伸ばしていくかは、私自身の課題でもあります。ぜひこのコミュニティに参加して、仲間を見つけ、IBM iの強みを知り、今後のIBM iのさらなる活用に向けて参考にしていただければと思います。
IBM i若手技術者コミュニティ
◎開催概要
最新テクノロジーの学習
IBM i 基礎の振り返りから、Free Form RPG、Cloud (PowerVS)、OSS(オープンソースソフトウェア)、自動化、DevOps、コンテナ、IoTなど、IBM i エコシステムでの最新技術トレンドを学び合います。これにより若手エンジニアは業界最先端スキルを習得し自身のキャリアパスを広げることができます。
ネットワーキングの構築
コミュニティ内での定期的なイベントやワークショップを通じて、メンバー同士がつながり、ネットワークを構築し、互いの成長を支援します。
◎対象
IBM i を触って10年以内の技術者 もしくは 新テクノロジーにチャレンジしてみたい技術者
◎参加費用
無料/事前登録制
◎今後の予定
第1回 開催:6月25日(火) キックオフ、顔合わせ、テーマ設定
第2回 開催:8月28日(水)or 29日(木) 進捗確認、中間発表
第3回 開催:10月10日(木)~11日(金) 成果発表@天城ホームステッド
◎参加申し込みページ
https://www.ibm.com/events/reg/flow/ibm/8upxp1mb/landing/page/landing
[i Magazine・IS magazine]