米国クラウド専門調査会社Synergy Research Groupは2月1日、2023年第4四半期の世界クラウド・インフラストラクチャ・サービスに対する企業支出を発表した。
それによると、2023年第4四半期の総支出は前年同期比19%増の約737億ドル(約11兆円)となり、金額で約1兆8000億円増加した。「経済、為替、政治的な逆風はやや弱まったものの、生成AI技術とサービスがクラウド市場の成長に大きな影響を及ぼし、クラウド支出をさらに押し上げる一助となったことは明らか」とする。
また第4四半期は過去3四半期を大きく上回る結果で、2023年第3四半期から56億ドル(約8400億円)成増加した。これは「過去最大の伸び幅」という。IaaSとPaaSサービスは前年同期比で21%増。
2023年通年の総支出は2700億ドル(約40兆3000億円)と推定している。
クラウドプロバイダー別では、グーグルとマイクロソフトが前年同期よりも成長した。マイクロソフトは約2ポイント増の市場シェア24%、グーグルのシェアは11%となった。
市場リーダーのアマゾンは2桁で成長したものの、世界市場シェアは31%に低下した。アマゾン、マイクロソフト、グーグルの3社の世界市場シェアは67%となった。
地域別では、アジア太平洋(APAC)地域が高成長し、インド、中国、オーストラリア、日本のいずれも前年同期比20%以上の増加。米国地域の前年同期比は16%増だった。
[i Magazine・IS magazine]