米Eradaniは10月6日、IBM i用のDevOpsツール「Eradani DevOps Suite」を発表した。
同ツールは、ソースコードの変更管理にGit、CI/CDにJenkinsを採用している。この点ではIBM i Merlinと同じだが、Merlinと異なるのは、より多くのオープンソースや有力ツールに対応し、RDiやVisual Studio Codeと並んでSEU・PDMからもGit、Jenkinsを利用可能にした点である。とくにRPG Ⅲユーザーにオープンソース活用の道を拓くという点で注目される。
「Eradani DevOps Suiteを使用すると、最新のオープンソースツールでIBM iの開発プロセス全体を管理し、自動化することができます。また、変更要求が発生してからコードを変更し本番環境にデプロイするまでのすべてのプロセスを一元的に可視化し、管理することが可能です。IBM iユーザーは、何百万人もの開発者がWeb、モバイル、Windows、UNIX、Linux、Macのプログラミングで使用しているのと同じツールでIBM iコードを管理でき、他のソースを含めてエンタープライズ全体でコードの保存・管理が行えます」（同社サイト）
Eradani DevOps Suiteは、以下の4つのモジュールで構成される。ユーザーはモジュール単位でインストールでき、個別のソリューションとして利用可能である。
・Eradani iGit：GitによるIBM iコードの管理
・Eradani iBuild：IBM iのビルド工程の自動化（依存関係のあるビルドも含む）
・Eradani iExplore：コード変更による影響分析
・Eradani iDeploy：開発・変更したコードをテスト環境と本番環境にデプロイ
Eradani iGit
RPG（Ⅲ、Ⅳ）、COBOL、CL、Db2 for i、およびそのほかのIBM iソースをGitで管理でき、GitベースでIBM iコードをバージョン管理できる。また開発・変更したIBM iコードをローカルのIBM i GitリポジトリやGitHub、GitLabなどにロードできる。
Eradani社では次の特徴を挙げている。
・IBM iのソースコードを、オープン・ソースやIBM i以外のコードを管理するのと同じリポジトリで管理できる。
・マウスのクリックだけで、ソースメンバー、タスク、コミット（関連する変更のセット）、アプリケーションのバージョン、ユーザーなどの変更を表示できる。
・バグの修正と機能強化を追跡可能で、GitHub Issues、Jira、ServiceNowなどで変更されているIBM iオブジェクトのリストを直接表示し、Web・モバイル・オープンソースなどの変更を同時にレビュー可能。
・JenkinsやAzure DevOpsなどを使用して、ビルド、デプロイなどのライフサイクル全体の管理が行える。
・包括的な変更レポートにより、監査コンプライアンスを自動化できる。誰が、いつ、どのような目的で変更を行ったのか、すべての変更履歴を確認可能。
Eradani iBuild
Eradani iBuildにより、すべてのオブジェクトの依存関係と前提条件を特定できる。オブジェクトの作成に使用されるコマンドやオプションを自動的に検出し、変更が加えられた場合は、変更されたオブジェクトと、変更されたオブジェクトに依存するオブジェクトを自動的に再作成可能である。
Eradani iExplore
5250またはRDi経由でEradani iExploreを使用すると、特定のオブジェクトを変更した場合、どのような影響があるかを確認できる。
Eradani iDeploy
変更したコードを、ターゲットとなるテストライブラリや本番ライブラリにデプロイできる。
・Eradani DevOps Suite
https://eradani.com/devops-suite
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