IBMは4月11日、Power10サーバーのハードウェア機能の拡張を発表した。発表は多岐にわたるが、ハイライトは以下のとおり。
・最大24台のU.2エンタープライズNVMeデバイスをサポートする新しい外付けダイレクトアタッチNVMeストレージエンクロージャー(NED24)のサポート
・新製品PCIe3 SASテープHBAアダプターのサポート
・新型PCIe4 32Gb 4ポート光ファイバーチャネル(FC)アダプター
・新型PCIe4 64Gb 2ポート光FCアダプター
・Power E1050サーバーのDDIMM混在対応
・Power S1022sサーバー用110V電源サポート
NED24拡張ドロワーのサポート
NED24拡張ドロワーは、PCI-Express対応でスロットに直接差し込む方式を取り、最大24台のU.2 NVMeデバイスを接続できる。これにより高速・大容量の外部ストレージを確保できることになる。
NED24拡張ドロワーをサポートするのは、新しくリリースされたPowerファームウェア「レベル1040」を使用するPower10サーバーで、Power S1040を除く以下のモデルになる。またIBM i、AIX、Linux、VIOSに対応する。
・Power S1022
・Power S1022s
・Power S1024
・Power E1050
・Power E1080
・Power L1022(Linux専用モデル)
・Power L1024(Linux専用モデル)
なお、NED24拡張ドロワーの接続には、デュアルCXPコンバータアダプターと、以下のケーブルのペアが必要になる。
・PCIe4拡張ドロワー用2.0M アクティブ光ケーブルx16 ペア
・PCIe4拡張ドロワー用3.0M CXP x16銅線ケーブル・ペア
・PCIe4拡張ドロワー用3.0M アクティブ光ケーブルx16 ペア
PCIe-3 SASテープHBAアダプターのサポート
Power10サーバーでは、内蔵ストレージの標準はNVMeおよびRDXとなり、テープは対象外となっていた。今回、ファームウェアレベル1030.20を使用するPower10モデルで、PCI-Express3対応のSASテープアダプターカードがサポートされた。なお、最新のファームウェアレベル1040ではサポートされないという。
PCIe3 SASテープアダプターカードは、最大4台の以下のテープドライブを接続できる。
・IBM 7226-1U3 Multimediaドロワー
・TS2270、TS2280シングルなどのスタンドアロン・テープ
・LTO-7、LTO-8、LTO-9などの外部SASテープ・ドライブ
・TS2900、TS3100、TS3200、TS4300
このほか、以下のI/Oの拡張がある。
・2x32Gb EN1J/EN1Kを使用した8Gbファイバーチャネルテープデバイスのダイレクトアタッチ
・4×1/10GbイーサネットアダプターEN2W/EN2XのIBM iネイティブサポート
・製品発表レター「IBM extends hardware capability enhancements for
selected IBM Power10 technology-based servers」(英語)
https://www.ibm.com/downloads/cas/JP-ENUSJG23-0038-CA/name/JP-ENUSJG23-0038-CA.PDF
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