米IBM Power事業部ゼネラル・マネージャーのケン・キング氏は2月14日、「IBM Powerでデジタルトランスフォーメーションを推進」と題するブログを公開し、「2023年は4つの分野に優先的に投資する」と述べている。
4つの優先分野は、以下のとおり。
(1)AIX、IBM i、Linux
(2)SAP HANA on Power
(3)銀行および産業界のモダナイゼーション分野
(4)サブスクリプションとPower as a Service分野
(1)の投資例としては、Power Virtual Server上で提供されるAIXおよびLinux向けの「Hyper Protect Crypto Services」を挙げている。データ暗号鍵などの安全をマルチクラウド環境で実現するサービスで、「クラウド管理者を含めて誰も、ユーザーの暗号鍵にアクセスできません。LinuxONEのテクノロジーを適用して実現しました」と、キング氏は説明する。
(2)のSAP HANA on Powerに関しては、「特に中小企業を支援するために、Power10の機能拡張を行いました」という。「高性能で拡張性の高い2~6TBメモリのバンドルや、顧客のワークロード要件に対応する付加価値の高いサービスを提供し始めています」(キング氏)。
(3)に関しては、銀行・金融機関の「デジタル変革の加速を支援する方法の1つ」として、金融ソフトウェア企業 Temenos Group AGとのパートナーシップの拡大を挙げている。「お客様はもうすぐ、Red Hat OpenShift on Power10を活用して、Temenos Transactコアバンキングのワークロードを最新化できるようになります」と述べている。
(4)については、IT要員の不足への対処としてIBM i Merlinなどの新しい開発手法・ツールを提供し始めているが、「さらに柔軟に使ってもらえるようにするために」、IBM i Merlinのサブスクリプション・サービスをスタートさせた、と説明している。
キング氏はブログの末尾で、「上記は、IBMが今年提供する機能の一部に過ぎません。2023年を通じて、さらに多くのエキサイティングな機能を提供していきます」と結んでいる。
・ケン・キング(Ken King)氏ブログ「An overview of the latest exciting news and direction from the IBM Power team.」
http://bit.ly/3YJT4t6
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