IDC Japanは10月19日、国内ネットワーク仮想化/自動化プラットフォーム市場に関する2021年のベンダーシェアを発表した。
同市場を長年にわたって牽引してきたVMwareとシスコシステムズの2社は、2021年もプラス成長した。この結果、この2社で同市場の70%のシェアを占める、とIDC Japanは指摘している。
両社について、以下の指摘がある。
VMware
・データセンターにおいてオーバーレイネットワークを構築する最も代表的な手法/製品としてのVMware NSX-Tが、ユーザーを中心に高い支持を集めている。
・NVO(Network Virtualization Overlay)ソフトウェア市場においても首位を維持している。
シスコシステムズ
・データセンターネットワークにおいて運用管理の一元化を実現するCisco Nexus Dashboardが、同社の競争力をいっそう高めている。
・企業ネットワークでは、無線LANを中心にトラブルシューティングや運用支援のCisco DNA Centerが、とくに売上増加に寄与した。
また動向については、「ネットワーク仮想化/自動化に関する製品や技術は成熟化しつつあり、重要な技術として定着する一方で、顧客の関心を呼ぶ新たなテクノロジーという側面は薄れている」とし、「戦略のアップデートにあたっては、ネットワーク仮想化/自動化を包含するネットワーク全体の将来像と製品戦略を描き、個別の製品よりもまず全体像を訴求することである」と、述べている。
下図は、国内NVOソフトウェア市場とコントロールアプライアンス市場のベンダー別売上シェアの推移。IDC Japanの過去3年の発表からまとめた。VMwareとシスコシステムズの圧倒的な強さがわかる。
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