凸版印刷は2月21日、ビジネス向けのメタバースサービス基盤「MiraVerse」を4月から提供開始する、と発表した。
MiraVerseは、仮想空間上で商談や協調作業などを可能にするメタバース基盤。現実の色味や質感などをフォトリアルに再現するメタバース空間に加えて、ビジネス利用で必要になるデータ管理機能や改ざん対策、アバターの本人認証機能などをワンストップで提供する。「クラウド上で管理された構成要素をユーザーが自由に組み合わせ（中略）、これまで専門性が必要とされたメタバースのワールドを、誰でも簡単に構築することが可能」としている。
凸版印刷ではMiraVerseの特長として、以下の3点を挙げている。
・現実空間を正確に取り込んだ高い臨場感のメタバース
建物や製品・アートや自然などを設計図や3D計測・色彩計測などを用いて正確に3Dデータ化。4K／8Kの高精細・低遅延なオリジナルレンダリングエンジンと組み合わせて真正性を追求したメタバース空間を構築。インテリアなどでは質感計測技術を用いて風合いも再現できる。
・ユーザーによる自在なワールド構築とデータ管理機能
現実世界をそのまま取り込むだけでなく、アイデアや図面段階の試作品などもデータを自在に組み合わせてモノや空間を作り出せる。MiraVerseの機能はオープンAPIとしても提供されるため、外部システムとの連携によるサービス構築も可能。
・アバター生成管理基盤「アバテクト」との連携による安全・安心なユーザー間コミュニケーション
凸版印刷のアバター生成管理基盤「AVATECT（アバテクト）」と連携し、アバターの本人確認や、アバターとメタバース間のセキュア連携機能を提供。これにより、なりすましを防止し、信頼できる相手との安全・安心なコミュニケーションを実現する。
適用分野としては、ビジネス分野のプロモーションや製造・設計分野、教育・文化・観光分野などを同社では想定している。
凸版印刷では、AR/XRやAIを活用したメタバースサービス基盤の提供に精力的に取り組んでいる。この半年間を見ても、写真からリアルな3Dアバターをメタバース上に生成する「メタクローンアバター」（2021年11月）、バーチャルショッピングモールアプリ「メタパ」（2021年12月）、アバターの真正性を証明する管理基盤「AVATECT」（2022年2月）をそれぞれ開発、提供をスタートさせている。
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