MENU

AnsibleがIBM i・AIXなどに対応、システム設定・構成管理を自動化 ~「Ansible Automation Platform for Power」をIBMが発表

 

IBMは2月8日、IBM iおよびAIXなどが稼働するPower(Power Systems)に対応するAnsible(Ansible Automation Platform for Power)を発表した。

Ansibleは、OSやソフトウェアの設定管理や構成管理を自動化するツール。従来はLinuxやWindows環境で利用されてきたが、今回のAnsible Automation Platform for Powerにより、Power上で稼働するIBM i、AIX、Linux、VIOS、HMC(Hardware Management Console)および、それらの上で稼働する各種ソフトウェアの管理が可能になった。

Ansibleは、システムの設定や構成管理を大幅に効率化できる。たとえば、システム上でパッケージをアップデートし、利用者ごとにOSユーザーを作成するような場合、管理者はさらにセキュリティの設定やユーザーへのIDやパスワード、IPアドレスなどの通知などが必要になるが、Ansibleはこれらの設定をYAMLフォーマットを用いてPlaybook化することにより自動化でき、変更などへも容易に対応可能になる。

IBMの発表レターでは、Ansible Automation Platform for Powerの利用により、次のメリットを享受できるとしている。

・Ansibleの自動化サービスカタログにより、自動化ポリシーとガバナンスをコントロールでき、企業全体で自動化を推進できる。

・自動化と構成管理に役立つ「Ansible Content Collections」と呼ぶツール群により、自動化の構築およびスケーリングを容易に行える。Ansible Content Collectionsは、認定パートナーとRed Hatの100種以上の構築済み自動化コンテンツで構成され、「ほぼすべてのユースケース」に適用可能。

・管理者とオペレーターは、エンドポイント間で共通の言語とCLI(コマンドラインインターフェース)、GUI、TUI(テキストベースユーザーインターフェース)を組み合わせることにより情報を共有でき、自動化・構成管理を効率的に行うことができる。

今回のAnsible Automation Platform for Powerは、Powerの運用効率化の促進であるとともに、エージェントレスで、かつYAMLフォーマットでPlaybookを記述できるため、オープンソースの各種ツールの取り込みも容易。Power上のシステムのDevOpsへの道を拓く製品とも言えるだろう。

◎関連記事

特集|Ansibleを使いこなす

❶ 基本の知識
❷ InSpecと連携させてIaaS構築を自動化する
❸ オンプレ環境のインフラ構築を自動化する

 

[i Magazine・IS magazine]

新着